白鳥の湖 production notes
この「星の鏡」シリーズも今回から後半に入りました。
毎回書いていますが、こんなに長く続くシリーズは初めてです。
本当は長くても1年くらいで終わりにしようと思っていましたが
始めてみたら1年じゃ終わらないくらいボリュームが・・・・・。
次回で1年ですから、本当に1年経つのは早いなと感じています。
今回もTINÖRKS(ティノークス)の曲を使っています。
今回の曲は「Migration」
この曲は「星の鏡」シリーズを書く前に、短編で一度書いています。
それが「追憶の古城」です。
「追憶の古城」では「Migration Ver.1.8」を使いましたが
今回は「Migration」と「Migration Ver.1.8」の両方を使いました。
「Migration」と「Ver1.8」の違いは音のマスタリングだとTINÖRKSの曲解説に書かれていますが
「Migration」は前奏みたいな音があり、「Ver1.8」はありません。
また、「Migration」はギターの音がありません。
どうして両方使ったのかというと、前半のあるシーンで前奏を使いたかったのと
後半はマスタリングのよい「Ver1.8」の方を使いたかったという理由からです。
今回の話は後半の最初ですので、正直どうすればいいのか悩みました。
書くことがたくさんあって、どれから書けばいいのか分からない(^^::
それに今回から新しく登場する人物が出てくるので、どんなキャラ設定にするか
人間関係はどうなのか、それでトイヴォとヴァロとどのように絡めていくのかも含めて
いろいろと大変でした。
それに以前から私のサイトを見ている方で、感のいい方は分かったと思います。
今回の「白鳥の湖」は短編「追憶の古城」の続編でもあるのです。
今回は「追憶の古城」に出てきた記憶を失った男性がエリアス、女性はソフィアという名前で
今回の話に登場させました。
いわば「追憶の古城」は今回のスピンオフ?作品になっているということです。
これはかなり前から書きたいなと思っていました。ある意味狙っていました。
今回やっとそれが実現しました。
でもそれは逆にちょっと設定としてはやりにくいとも思いました。
「追憶の古城」では、その時は設定を大雑把に決めたため、男性と女性ということでOKだったのですが
読み直すまではエリアスを青年、ソフィアを若い女性という設定にするつもりでした。
いざ確認のために読み直してみたら、男性女性と書いていたので焦りました。
やっぱり確認しておいてよかったです。
でも、青年も男性もあまり変わらないと思ってるんですけどね・・・・・・。
前半、セントアルベスクに到着してトイヴォとヴァロが湖に着いて
白鳥を見ているシーンで「Migration」の前奏を使いました。
前奏は電子音だけですが、これから何か不気味な出来事が始まるような、不思議なことが起こるような
そんなイメージを聴いていて思ったので、上のシーンを当てはめました。
「Ver1.8」は「追憶の古城」でも使っているので、ソフィアという女性がなぜ白鳥の姿に変えられたのか
エリアスがなぜ記憶を無くしたのか。セントアルベスクに何が起こっているのか。
全ての原因は闇の魔王にあるということをゆっくりと、何度も音を聴きながら具体化していきました。
書いていたプロット通りにいかないことは毎回あるのですが、今回はプロットが大雑把すぎて
プロットだとたったの4行なのに、書いてみると何十行にもなることがたくさんありました。
プロットだと、エリアスとソフィアの婚約披露パーティーでの出来事はソフィアが延々と
トイヴォとヴァロに向かって淡々と話をするということになってましたが
それだとセリフも自然と長くなるし、ずっとソフィアが話しているというのもきついかなと思い
今回のような形にしました。
そして最後の方でソフィアが話をしているという形に戻る・・・ということにしました。
なかでも一番時間がかかったのが、エリアスとヴィルホ(闇の魔王)との戦闘シーン。
普段戦闘シーンなんて書かないので、エリアスの動きをどうすれば、ヴィルホの放つ黒い霧から
逃れることができるのか。またうまくヴィルホの黒い霧に包まれるのか。
あまり戦闘シーンはメインにしたくはなかったので、短めに済ませたいとも考えていたので
よけいに時間がかかりました。
やっぱり初めてのことって、頭で考えてもなかなか出てこないんです。
戦闘シーンの途中でいったんすっ飛ばして、戦闘後の話から最後までを先に書きました。
戦闘シーンができあがったのは最後の最後でした。
戦闘シーンは・・・・今後ももしかしたら出てくるので今後の課題ですね。
エリアスとソフィアのキャラ設定は「追憶の古城」ではあまり設定してませんでしたが
なんとかあまり違和感がないように、ということだけは気をつけました。
「追憶の古城」を先に読んでから。今回の話を読むか。
逆に今回の話を読んでから、「追憶の古城」を読むかは、あなた次第です。
うまく両方の話がつながっていたらいいなと思っています。
今回もタイトルは最後の最後につけました。
「白鳥の湖」。
「白鳥の湖」って、クラシックバレエの有名な曲でもあるのですが
その内容は未だに私は見ていないし、分かっていませんし、知りません(^^::
ただ・・・・クラシックバレエの「白鳥の湖」も魔王の魔力によって人間が白鳥に姿を変えられるっていう
話だっていうのをどこかで見たことがあります。
そのあたりはしっかり話がかぶってるなというところですが、他は・・・・かぶってないでしょう。
今回は「白鳥の湖」以外、他に考えられなかったので安易ですがつけてしまいました。
今回は後半最初ということで、話の最初はセントアルベスクに着く前という設定から入りました。
これは最初から決めていました。
いきなりセントアルベスクに着いたところからだと、いきなり過ぎてその後どう書けばいいか
困るし、その後の展開もちょっと変わってくるので、到着する前にしました。
セントアルベスクは大きい駅やホームがない。というのもそうです。
理由は、前回のイメージをうまく引き継ぎたかったのです。
アレクシが前回活躍しましたが、彼がセントアルベスクでの小人の存在はどういうものか。
乗っている列車はなぜ中心部まで行かないのか、小人ならではの事情をうまく説明しています。
セントアルベスクでの小人の存在は、あまり知られていないという設定です。
彼らにしてみたら、セントアルベスクの住民は「外の世界の人」ですから。
これは前々回?のラストにも少し書いています。
セントアルベスクでアレクシと別れ、トイヴォとヴァロは湖に向かいます。
そこから展開が最後にかけてガラッと変わるのです。
出来上がって読んでみたら、すっかりファンタジー小説になってるなと思いました。
この後も・・・・ますますファンタジー色が濃くなっていくと思います。
次回使うTINÖRKSの曲はすでに決めています。
ただ・・・次回も何かと煮詰まりそうな気がするのは確実です。
今から色々と考えているので、書くことが多すぎて忘れないか心配しています(^^::
もう最後まで決まってるんですが・・・・最初はまだ。どうするんだ。
セントアルベスクで新しい出会いがあったトイヴォとヴァロ。
トイヴォはエリアスの記憶を取り戻すことができるのでしょうか。
そして、トイヴォが持っている青い石は、セントアルベスクに伝わる伝説の石なのでしょうか。
それは・・・・・次回のお楽しみということで。