クジラ雲に乗って production notes



今回で25回目の「星の鏡」シリーズです。
このシリーズもあと数回になってしまいました。
終わりまであともう少しになってしまいますが、最初から読んでくださっている方々には
感謝しかありません。ありがとうございます。
途中から読み始めたという方も、今回から(?)という方も時間ある時によろしかったら
最初から読んでいただければ幸いです。



今回はトイヴォとヴァロの前に大きなクジラの形をした雲が現れたところからになります。
闇の魔王を倒した後、2人と関わってきた人達のその後はどうなっているのか?
今回はそれをメインにした話になっています。



アレクシの列車でのシーンはまず最初に書こうと思っていました。
前回でアレクシの登場を終わりにしてもよかったのですが、やっぱり書かないと自分の気が済まないので(^^::
本当はもうちょっと車掌との話を書こうかなとも思ったのですが、細々と書いてもしょうがないので
最低限に抑えました。



その次は小人の村、丘と草原でのシーンになります。
今回のメインのひとつでもある、トイヴォとノエルの再会シーンです。
お互い会って話をしたわけではないので、再会とは言えないかもしれませんが・・・・・。
苦労したのが、クジラ雲と丘との距離感です。
とても近すぎるとノエルからもさすがにすぐ分かってしまうし、あまりにも遠すぎるとノエル達の会話が
聞こえないんじゃないかっていう疑問が沸いてくるし・・・・・。
なので、あえてどのくらいの距離なのかは書きませんでした(^^::
実際に気球とか乗っていたら、どのくらいまで地上にいる人の会話が聞こえるのか分かるのですが
さすがに気球に乗るっていう機会がないので、もうこれは想像に任せるしかなくて。
最後にノエルがクジラ雲に気が付くのですが、その頃はもう遠くに離れているという前提で(^^::
そういうことにしておいてください(^^::



その次は最大のメインであるポルトでのシーン。
ポルトの港に着いたオリヴィア達。ここでトイヴォの母親の名前が明かされました。
アマンダがアウロラの母親であることも明らかになりました。
前半での話がすっかり抜けていたので、今回思い出しながら書いていくのに少し苦労しました。
やっぱり時間がかなり経つと、全くというほど覚えてないんですよね。
なので、今回はポルト編を見ながら、確認しながら書いていきました。



そしてヘンリックとの再会、そして告白シーンと続きます。
ヘンリックがオリヴィアにプレゼントするネックレスですが、書く直前まであまり考えてなくて
書くときになって「さあ、どんなデザインにしよう?」と焦りました。
ヘンリックにしてみればプロポーズなので、指輪でもよかったのですが
港町という設定で、クジラにかかわるものにしたい。
まさかクジラの骨を使った指輪・・・・という設定も苦しいので、ネックレスにしたのですが
Yahooで検索してみると、クジラの歯を使ったネックレスは実際にあって、とあるサイトからしずくの形のものを
採用させていただきました。
久々の告白シーンを書いたので、本当は抱き合うとか、キスくらいまでは・・・・と思ったのですが
今までそんなシーンは無縁なこのシリーズなので、子供達に邪魔をさせるという形にしました(^^::
ヘンリックの告白のセリフもどうするか久々に考えましたね。書いててドキドキしました。
男性側からの告白シーンも久々に書きました。
でも、実際のプロポーズってどんな感じなんですかね(^^:: 経験がないもので・・・・・。



一番苦労したのが、意外にもクジラの登場シーン。
クジラもいろんな種類があるじゃないですか。シロナガスクジラとかジャコウクジラとか・・・・・。
最初は一番大きいシロナガスクジラにしようと思っていたのですが、あれは実際黒くないんですよね。
ポルトに来るクジラは黒いので、そこからつまづきました。
それで考えた結果、種類は考えないで、黒いクジラでいこうと。
ある意味開き直りですね(^^::
そこからYouTubeでクジラの動画を何度も見て、あの登場シーンになったわけですが
トイヴォ達は空から見ているので、さらに距離感という問題があって・・・・・・。
でもトイヴォ達は初めて本物を見るので、それはまあ、あまり考えないでいこうということで
ああいう感じになりました。なんかグダグダですね、すみません。
前半の詰めの甘さがここに来てツケが回ってきたっていう感じです。



ここで今回の使った曲の話をします。
今回の曲もTINÖRKS(ティノークス)の曲を使っています。
「クジラが空を飛んだ日」
実はこの曲を最後の方に使おうと、このシリーズを始めた時から思っていました。
クジラの形をした雲に乗って、トイヴォが家に帰っていく。
家に帰る途中、トイヴォに関わってきた人がどうなっているのかを見ていくという展開は、曲を聴き始めた頃に
思いついて、そのまま使ったのが今回の話になります。
この曲の最後の笛の音が好きで、いつか話を書くのに使いたいと思っていました。
2年もかかるとは思ってもいませんでしたが(^^:: 使えてよかったです。



また、ノエルの登場シーンにはもう1曲「Hiraeth」を使っています。
ひとつの話に2曲使うのは久しぶりです。
本当は使う予定はなかったのですが、この曲を聴いて、ノエルが他の子供達と元気に草原を走っているシーンが
浮かんできました。
ノエル達が草原を走り回っているところを、空からトイヴォとヴァロが見つめている。
トイヴォはノエルを見た時、ノエルの名前を呼ぼうと思ったのですが思いとどまるシーンがあります。
それは雲と地上との距離感で、呼んでも聞こえないだろうというのと同時に
それは楽しそうにしているところを壊したくないというトイヴォの心遣いでもあります。
しばらくするとノエルの両親も出てきますが、それでさらにトイヴォはノエルの今の状況を知り、よかったと思うと
同時に、そっとしておいてあげようと思い、そのまま通り過ぎていくことになるのです。
トイヴォの側からすると、ちょっと切ない気もしますが、曲を聴いてそんなことを感じました。



ポルトまで戻ってきたトイヴォとヴァロ。
次回は・・・・・というところですが、ここからはもう何も言えません。
というか書けません。
え、ということは次が最終回?
さあ、どうなんでしょうか?
果たして、トイヴォは無事に母親と会えるのでしょうか?
それは次回のお楽しみです。



最後まで読んで下さってありがとうございました。
このシリーズもあと数回、よろしければ最後までお付き合いください。