別れと再会 production notes



今回、26回目の「星の鏡」シリーズです。
ついにここまで来てしまいました。
そして最初から読んでいる方も、途中から読んでいる方も、今までありがとうございました。
もしこの回から読み始めた方はよろしければ最初から読んでくださいね。



今回も話を書くにあたって、大きく3つに分けて書きました。
まず最初はクジラ雲との別れ、そしてヴァロとの別れのシーンですね。
ヴァロとの別れのシーンはどんな言葉にしようかとか、どんな感じにしようとか考えてるうちに
いつの間にか泣きながら書いていました。



今までいつも一緒にいた仲間と別れてしまう。
いずれは別れる時が来るとは分かっていても、それが突然だったら・・・・・・。
何と言って別れたらいいのか戸惑ってしまうし、なかなか別れづらいですよね。
それに、また会えればいいのだけれど、今度いつ会えるのか?
もしかしたらもう会えないかもしれないと思うと、別れるのは辛くなります。



ヴァロと別れた後、星の鏡を出ていくトイヴォのシーン。
星の鏡ってどんなところだったのか?
やっぱりすっかり忘れていたので、最初の回を何度も読み返しました。
2年も経っているとやっぱりきれいに忘れていて覚えてないんですよね・・・・・。
こんなに長く続いた作品は一度もなかったので、自分でも感心しています。
よく頑張ったなって(^^::



そしてヴァロから教えてもらった秘密の入口を通って、森の和尚がいる寺院でオリヴィアとの再会シーン。
その前にトイヴォはアウロラのことを思い出してはっと気がつくのです。
アウロラに母親を連れて帰る約束をしたことを。



皆さんはもし約束が守れなかった、約束を破ってしまった時はどうしますか?
何かと理由を話して、相手に分かってもらおうとしますか?
それとも嘘をついたり、ごまかして逃げようとしますか?
それとも、素直に謝りますか?



私だったら、状況によるかもですが・・・・・。
100%自分が悪いのであれば、素直に謝ります。
嘘をついたりごまかしても、後でそれがバレたらさらに厄介なことになりますから。
信用されなくなってしまったら、信用を取り戻すまでかなりの時間がかかりますから。



トイヴォは約束を忘れていました。
それはトイヴォを取り巻いていた状況が状況だっただけに、ある意味仕方がなかったのかもしれません。
最初はどうしようと色々と模索していたトイヴォでしたが、相手は小さな女の子です。
何を言ってもアウロラに責められるだろうと思ったトイヴォは、素直に謝ろうと覚悟を決めて寺院に入りました。
ただ、アウロラは既に母親と会えていたので、トイヴォにとってはラッキー?だったかもしれません。



そしてトイヴォは和尚やリンネア、懐かしい顔ぶれと再会します。
和尚がトイヴォに話をしようと言った時、オリヴィアが和尚に声をかけますが・・・・・。
これはトイヴォを早く家に帰したい。家に帰ってトイヴォの母親に会わせたいという思いから来ています。
オリヴィアはトイヴォの母親のことについては何も触れていませんでしたが、それはトイヴォを驚かせようという
思いがあって、あえて何も言わなかったのです。
ここでオリヴィアが母親のことを言ってしまったら、トイヴォは慌てて家に帰って終わりになるので(^^::
話が短くなってしまうので・・・・・・。



トイヴォが和尚に続いて移動しようとすると、そこにヴァロが現れて再会します。
え?なんですぐヴァロが出てくるんだって?
前半の別れのシーンは何だったの?って(^^:: クレーム言う人が出てくるかもしれませんね、すみません。
ここでオリヴィアとヴァロが昔からの知り合いだったっていうことも分かりましたよね。



そして夕方になり、最後の再会シーンです。
トイヴォのおじいさんと、トイヴォの再会シーンは最初から決めていました。
そして、トイヴォと母親の再会シーンですが、最初はシンプルにしようと思っていました。
トイヴォと母親が会って、トイヴォが母親に抱きつくところで終わりにしようと思っていたのです。
それでこの「星の鏡」シリーズは終わりにしようと思っていました。



それが、途中で変わり、あのようなシーンになりました。
最初はトイヴォの母親は全く話すこともなく、終わりにしようかと思っていましたが・・・・・・。
そうするとトイヴォの母親はどこにいたのかというのが、トイヴォには分からず終わってしまいます。
なので、セントアルベスク城でトイヴォが王様に表彰されたことを母親が話すことで、トイヴォが驚く設定にしました。



ここまできて、みなさんもお分かりだと思いますが
星の鏡の中を通って、トイヴォがいる世界とは全く別の世界に行ったと思われたトイヴォは
実は同じ世界にいて、星の鏡によってトイヴォがいる村の外に移動しただけだったのです。
それでも今まで村の外に出たことがなかったトイヴォにとっては、たくさんの人達と出会い、いろんなことを経験して
大きく成長して自分の家に戻ってきました。
これからもトイヴォはいろんな経験や障害を乗り越えながら成長していくことだろうと思います。



人生とは人が歩んでいくひとつの大きな旅だと、かなり昔にどこかで目にしたことがあります。
生まれた時から死ぬ時まで、いろんな経験や障害を乗り越えていくのです。
私がこうしてこれを書いている間でも、私自身はもちろん、私の周りでいろんなことが起きています。
どんなに困難な事でも、乗り越える事によって、成長していくのではないかと思います。



私はよく人にポジティブ思考を持った人だと言われます。
どんなに大変なことでも、プラスな方向に持っていく、またはプラスに考えるようにしています。
マイナスなことを考えると、本当にそうなってしまうからです。
それでもどうしようもなくなった時は、誰かに助けを求めるようにしています。
すぐに声を上げて助けを求めた方がいいと思っています。
その声を聞いてくれた人達が解決策を持っているかもしれないからです。



人には乗り越えられない障害はないと思っています。
今もコロナ禍が続いていますが、ワクチンという明るい兆しが少しだけ見えてきました。
最近になってデルタ株という変異種が猛威を振るい始めていますが、当分の間は同じような状況が続くのではないかと
思っています。
もうしばらくすれば、もしかしたら国産のワクチンが出てくるかもしれません。
ワクチンが今よりも普及し、コロナ禍が落ち着いてくれば、コロナ前と同じレベルでの生活までは戻れなくても
インフルエンザのように、1年に1度ワクチンを接種すれば大丈夫ということになるのではないでしょうか。
オリンピックまであと少しになりましたが、オリンピック後どうなるか少しだけ気がかりです。



ここで今回使った曲の話をします。
今回の曲もTINÖRKS(ティノークス)の曲を使っています。
「Fullerene(feat. Kenta Toguchi)」
この曲、アレンジ違いで3曲ぐらいあるのですが、今回はテノリオン奏者の戸口さん参加のバージョン。
初めて聴いた時、「星の鏡」シリーズの最終回に使おうと、書く前から決めていました(^^::
ただ、当時は1年ぐらいで終わるだろうと思っていたので、まさか2年以上も書き続けているとは当時は想像もしなかった
でしょうね(^^::
ようやく、使うことができました。



この曲を聴いていると、懐かしい人やいろんなことを思い出して回想してしまう自分がいました。
流れて来るピアノやテノリオンの旋律、後半に流れて来る雫さんの声。
初めて聴いたのに、どこか懐かしい感じがしました。



そこから、森の和尚やリンネア、アウロラとの再会。
その前に星の鏡でのヴァロとの別れ。
そして最後にトイヴォの家の前で、母親との再会シーンを思いつきました。



この曲を最後にしようと当初は思っていましたが、このシリーズを書いている途中で気が変わりました。
それは、この曲よりもさらにいい曲が出てきたからです。
その曲を聴いているうちに、これでは終われないな・・・・・と思いました。



そうです。「星の鏡」シリーズは、今回で終わりではありません。
今回が最終回であるかのように書いてきましたが(^^:: まだ終わりではありません。



次回が最終回です。



さて、次回が最終回ということは・・・・・どうなるのでしょうか?
曲はどんな曲なのでしょうか?
それは次回のお楽しみです。