Moonlight production notes
今回も短編です。
前回予告した通り、[.que]さんの曲をベースにした短編です。
今回は今までとは違った短編になりました。
前回の[.que]さんの曲「stargazer」では恋愛ものでしたが、今回はどちらかといえば
ホームドラマ的な感じというか・・・・・心温まる?話というか。そんな感じです。
先に今回の曲の話をします。
今回は「Moonlight」という曲を使って短編を書きました。
[.que]さんの昨年出たアルバム「dreaming」に入っている曲です。
この曲を聴いていて、最初に浮かんで来たのは「満月」。
「Moonlight」は月光という意味ですが、まず満月が浮かんできました。
私は数年前からよく空を見上げるようになりました。
若い頃は仕事やら何かと忙しくて、空を見上げることがあまりなかったんです。
でも数年前、会社帰りにふと夜空を見たら、星がきれいでしばらくの間立ち止まって星を見ていました。
そういえば、しばらく夜空を見上げたことなかったなってその時思いました。
その時以来、外に出て空が暗くなると空を見上げるようになりました。
さすがに天気が悪い時は空は見ませんけど(^^::
星と一緒に月が出てる時は見上げながら歩いたりしてます。
そういえば学生の頃、住んでた部屋から月がよく見えたので、よく見てました。
その頃から星や月を見るのが好きだったのかもしれません。
曲に話を戻すと、聴いていて月を見上げているシーンを思い浮かべました。
遠くにいる誰かを思いながら、月を見ている。
そしてそれは遠い田舎に住んでいる家族のことを思いながら、空を見上げているのだと。
そしてその田舎の家族も、同じ月を見ている。
遠く離れていても、家族を思う気持ちは繋がっている。
そこまで思いついたところで、今回の短編を書きました。
タイトルはそのまま「Moonlight」にしました。
月って、何か神秘的なものを感じますよね。
見ているだけで、月に見守られているという気がします。
月を通じて、ユキと母親がお互いを思うことで繋がる。
そう思って、あえてタイトルは変えませんでした。
今までは恋愛ものとか、推理ものとか書いてきましたが
まさか今回、ホームドラマ的なものを書くことになるとは思いませんでした。
自分の中で、なんかホームドラマってつまらないっていうイメージがあったんですよね。
テレビでも時々やってますけど、まず見ないし(^^::
心温まる作品でも、映画でもまず見ないですね・・・・・・・。
そんな私が書くことになるとは(^^::
もうそんな歳になったってことですかね(なんか違うような)
そんな感じで短編を書き始めたのですが、今回は意外とすんなりできました。
あえて言えば、今回の主人公ユキの設定に少し苦労したことくらいかな。
ユキは親の反対を押し切って上京してきたという設定だけど、ユキの夢を何にするのか。
最初はミュージシャンにしようかなと思ったのですが、それだとあまりにもありふれ過ぎてるし
パティシエだと、専門校に行っているか、どこかのお店に修行している設定にしなくてはいけないし面倒。
それで考えた結果、女優ということになりました。
今年だったかな、声優を目指している女性がいて、テレビでドキュメンタリーやってましたけど
声優の養成所みたいなところに行きながら、バイトしながら、オーディションを受けているけど
結果は不合格ばかりっていう・・・・・。
今、声優になりたいって人たくさんいますからね。
大手の養成所に入るにも、オーディションを受けて合格しないと入れませんからね。
厳しい世界だなって思います。
俳優の某大手の養成所のサイトを見ましたが、やっぱり入るにはオーディションを受けて合格しないと
入れないと書いてありました。
私も若い頃、公募でいくつかの出版社に当時書いていた作品を送ったことがあるのですが全滅でしたね。
何の連絡も来ないし、どこがダメだったのかも分からない。
せめてどこがいけなかったのかくらい教えて欲しかったなって当時は思いましたけど
教えられたところで落ち込んでたかもしれないですね(^^::
今はすっかりあきらめて、趣味でこうして書いてますけど。
そういうことで、女優を目指して上京してきたユキ。
ユキもまた数々のオーディションを受けますが、不合格の通知ばかりが届きます。
そして働いているバイト先でも嫌な事があり、もう夢をあきらめて田舎に帰ろうか・・・・と
思っている時、母親から連絡があり、同時に荷物が届くのです。
落ち込んでいる時、誰かが側にいて、励ましたり慰めてくれるとありがたいですよね。
それは友達だったり、恋人だったりすることもありますけど
どちらもいない場合は、一番身近にいる家族だったりします。
家族の中でも、母親は特別な存在ではないでしょうか。
私の場合も例外ではなく、家族の中では母親に一番何かと相談していました。
父親は仕事で忙しく、休日以外は夜遅くまで家にはいないことが多かったので
何かあると母親に話していましたね。
家族のことを一番気にかけてくれていて、自分のことはいつも後回し。
手先が器用で、手編みのセーターやストールを作ってはみんなに着せていました。
旅行が好きで、毎年夏になると仕事で忙しい父親以外の家族全員でどこか行ってました(^^::
母親は7年前に他界しましたが、優しくて明るい母親でした。
私は母親が亡くなった後に家族と離れたのですが、もし生きている間に1人暮らしをしていたら
母親も何かしら送ってきたり、電話くれたりしていたのかなと思います。
今はシングルファザーやシングルマザーの家庭もあって、家族の在り方も多様化していますが
家族の誰かが味方になってくれている、家族でなくても相談できる人がいるっていうのは心強いですよね。
書いているうちにどうやってまとめようか困ってしまっていますが(^^::
最後、夢へのかすかな希望が見えたところで、ユキはもう少し頑張ってみようと思い直したところで
終わっています。
夢はあきらめなければ叶うものだと思っています。
どんなに困難なものでも、あきらめず努力し続ければ、少しずつでも夢に近づくものだと思います。
ということで今回の短編はいかがだったでしょうか。
ホームドラマっていうジャンルというか、その手の話は初めてだったのですが
毎回試行錯誤で書いていますので、楽しんでいただけたら幸いです。
次回も[.que]さんの曲で短編を書く予定です。
まだどの曲にするのか、どんな内容の話になるのかは未定です。
[.que]さんの曲で、長編を書いてみるのもどうだろう?と思い始めてはいるのですが
ちょっと難しいかなとも思って、どうするのか迷っています。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
また次回もお楽しみに。