お家へ帰ろう prodution notes



前作から4日しか経っていませんが、今回も短編です。
今回は予告通り、TINÖRKS(ティノークス)の代表者でありメンバーの建水さんのソロ曲で短編を書きました。
建水さんがソロを出していたのを知ったのは、TINÖRKSを知ってしばらく経ってからだったと思うのですが
偶然YouTubeでTINÖRKSで検索したら出てきたんじゃなかったかな。あまり覚えていません(^^::



ソロアルバム「Curved Line of the Piano」から「Go Home」を聴いた時、心地よい音に懐かしさを感じました。
同時に温かさ、優しさを感じました。
建水さんの音は尖ったところがなくて、常にソフトで丸い感じという印象を持っています。
(最近のTINÖRKSのアルバムではダークな曲が入っていて、いい意味で見事に裏切られましたが)
繰り返し聴いているうちに、いつかはこの曲で短編を書きたいと思っていました。
それが今回やっと叶ったということです。



今回の短編の構想は2年くらい前からありました。
ただ、今回の話とは大きく違っていました。
当時は幼稚園の男の子が初めて1人で買い物に行くことになって、家へ帰る途中、ちょっとしたトラブルで体が小さくなってしまう。
そこからカエルやおたまじゃくし等、いろんな動物と出会って・・・っていう、どちらかといえば冒険的な感じのお話でした。
ただ、おおまかな話はできても、細かい設定となるとこれは難しいんじゃないかって思うところが色々と出てきて。
また過去に見たある映画作品と設定が似てる部分もあって、ちょっとこれは厳しいんじゃないかなと思い始めました。



それで今年に入って、この曲で短編をやるって決めた時に、構想を考え直そうと改めて曲を聴きました。
何回か繰り返し聴いて、お風呂に入った時にスッと今回の話を思いついたのです。
メモに書き出して、ひと通り書いた後、これならいけると思いました。



幼稚園の男の子がお家に帰る。
この設定は前の構想と変わっていません。
変わったのは冒険的な話から、今回はどちらかといえば和風ファンタジーっぽい感じですかね。
神社やほこらが出てきますし、水龍神様という神様が出てきます。
舞台は以前は田舎町だったのですが、田舎村に変わりました(あまり変わっていない?)
和風ファンタジーというか、ジブリっぽい話を書いてみたかったってのもあります。
ジブリっぽくできているのかっていうのも自分で書いていて疑問ですけれど(^^::
まあ、到底というか全く及ばないですけれど。



今回のタイトル「お家へ帰ろう」。
最初は曲名のまま「Go Home」にしようかと思いました。
でも曲名そのままっていうのもちょっと・・・・と思い、日本語にしようと決めましたが
「お家に帰ろう」か「お家へ帰ろう」にするか、かなり迷いました。
たった1文字の違いですが、「お家に帰ろう」とするとなんだか自発的じゃないような気がするんですよね。
今回の話はシュンタが自発的にお家へ帰りたい話なので「お家へ帰ろう」にしました。
「お家へ」とした方が方向性というか、目的地がはっきりしているというか。
単なる私のこだわりかもしれませんが、今回はこだわってみました。



今回は直前で話は変わったものの、2年前から考えていたので、全体的に順調に進んだ方です。
ただ細かいところは少し迷いました。
最後にシュンタのおばあさんがほこらについて話しているシーンですが、なぜ水龍神様がシュンタの前に
現れたのか、なぜ親子で出てきたのかっていう理由付けにかなり苦労しました。
シュンタが森の神社近くにあるほこらをきれいにしたからということにしましたが、そのシーンを
最初に入れようかとも考えました。
またその部分だけ回想シーンにしてもよかったのですが、回想シーンのために登場する人物をさらに増やすことになるので
それはまた面倒なことになるなと思いやめました。
最初に入れてもよかったのですが、そうなるとまた最初から構想をやり直すことになるかもしれないので
それも避けたいと思って、最後に持ってきた形になりました。



また神社近くのほこらについても、他のほこらよりも小さいという設定にしました。
小さいということは、子供用のほこら。
子供の水龍神様、ソウタのほこらということにしました。
ほこらに散らばっているごみをシュンタがきれいにしてくれた。
ソウタはそのことが嬉しくて、お礼をしたくてシュンタの前に人間に変身して出てきたというわけです。
子供用のほこらという設定は話を書き終えてから思いついたので、最後に書き直しました。



水龍神様が祀られているほこらですが、最初は石碑にしようかと考えていました。
石碑だと皆さんお分かりだと思いますが、必ず文字が書かれていますよね。
その文字をどうするか考えなければならないので、他に何かないかyahooで探してほこらになりました。
塚にしようかとも思いましたが、それだとちょっと違うかなと思ったのでほこらにしました。
yahooでほこらを見ているといろんなほこらがあるんですね。興味深いです。
いろんなほこらを探して見に行ってみたいなとも思いました。



水龍神様の存在を知り、ほこらに手を合わせるシュンタ。
一体何をお祈りしていたんでしょうか。
それは読んで下さった人がそれぞれ想像してください。



他にもいろいろと考えていたことがあったのですが、それも入れてしまうとかえって複雑な話になってしまうので
今回は入れませんでした。
シンプルにしようとすればするほど、よけいな考えが出て来るもので(^^::
なんとか今回は児童小説に納まったかなと思います。



ここ数年の間、地震や台風、遭難や事故、戦争などいろんな事が起こっていますね。
最近ではやはり知床遊覧船の遭難事故がかなり痛ましいなと思っているのですが
悪いことがいろいろと重なって、起こるべきして起こったと思っています。
コロナ禍もあって、今の世の中は何がいつ起こるのか本当に分かりません。



コロナ禍では当たり前と思っていたことが当たり前ではない。
いろんな人々のサポートがあって、当たり前の生活が出来ていることを思い知らされました。
私達がこうして生きていられるのも、安心して暮らしていけるのも、どこかに出かけられるのも
それを支えている人達がいるからなんですよね。



また私達も普段から自分で自分の安全を守らないといけないですね。
外に出かけたら、家に帰ってくるまでが外出。
仕事も旅行も、家に帰ってくるまでが仕事であり旅行なんです。



つい先日、インスタグラムのあるユーザーさんが書いていたことなのですが
出かける時に必ず「行ってきます」「行ってらっしゃい」と言いますよね。
「行ってきます」は「行く」と「帰ってくる」を合わせた言葉で
「必ず帰ってきます」という意味が込められている言霊。
「行ってらっしゃい」も「無事に行って帰ってきてください」という意味が込められている言霊になっています。



帰ってきた時に言う「ただいま」は「行ってきます」の言霊による約束を果たした言葉。
「おかえりなさい」は「約束を守って帰ってきてくれてありがとう」という意味の言霊になっています。



私は1人暮らしなので、言う相手が誰もいないのですが(^^::
深い意味を持っているんだなと思いました。
やっぱりあいさつって大事なんだなとも思いました。
自分を大切に思ってくれている人、また自分が大切だと思っている人にはきちんとあいさつをしようと思います。
自分もいつ、どうなるか分からない世の中ですから。



次回はまた[.que]さんの曲から短編を書きたいと思います。
今のところは全く曲も話も真っ白な状態ですけどね(^^::
毎回なんとかなると思ってやってます(そんなんでいいのか)



今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また次回をお楽しみに。