プレゼント prodution notes
2月になり寒くなったり暖かくなったりしていますが、いかがお過ごしでしょうか。
つい最近東京でも雪が降りました。でもすぐ雨で地面に積もっていた雪は溶けてしまいましたけれど。
寒かったり暖かかったりで寒暖差が激しいですが、体調を崩しやすい時期でもありますので
体調には気を付けていきたいですね。
今回は短編を書きました。
中編の間に短編を書くのは時々やっていますが、今回は時間があまりない中での執筆となりました。
今この時じゃないと後では書けなくなるんじゃないかと思ったからです。
曲の話を先に書きます。
今回は久しぶりにTINÖRKS(ティノークス)で短編を書きました。
昨年末に久しぶりに新曲が出たので、その曲を使いました。
「ユニコーンは砂時計をみつめる」です。
この曲はTINÖRKSで活動する前に歌とピアノ、ティンホイッスルのアコースティックな編成で活動していた頃の曲を
TINÖRKSでカバーした曲と建水さんが解説で書いていました。
この曲を聴いた方々が年齢を問わず、自分自身に宿る無限の可能性に気づくきっかけになればとも書いていました。
BandCampにて曲が聴けますので興味のある方は聴いてみて下さい。
この曲は歌詞があり、印象的な歌詞がありました。引用します。
戻るはずのない
瞬間はふえていく
だから今この時に
できることのすべてを
描いて行こう
ひろがる世界へ
これを聴いた時に、確かにそうだなと実感している自分がいました。
過去はもう遡れない。
自分は今は生きているけれども、いつどうなるかは全く分からない。
外に出た途端、倒れてしまうかもしれないし、急に死んでしまうかもしれない。
だから悔いのない今のこの時間を大切にしようと。
だから今できることをやろうと思いました。
曲を聴いていて、最初の歌詞「何もない 真っ白な部屋」を聴いて何気に病院の白い壁を思いつきました。
そこから曲のタイトルにあるユニコーンが出て来る話、そして病院が舞台ならば小さな女の子が入院している話にしようと
思いつきました。
病院と聞いて何を思いつきますか?
病院と言えば待ち時間がとにかく長いというイメージがありますが(^^::
病気を治すところといえば最もなのですが、それだけじゃないですよね。
病院は患者さんだけじゃなくて、看護師さんや先生はもちろんいますが、お見舞いに来てくれる友人や家族
そして健康診断に来る人もいます。
新たな命が生まれたり、亡くなったりする場所でもありますよね。
病院っていろんなドラマが毎日のように生まれる場所なんだなと思います。
ということで今回は病院を舞台にした短編にしました。
ある町の丘の上にある病院が舞台です。
小さな女の子が今回の主人公です。
女の子が主人公なんて、自分の今までの作品でもありましたが
女性が主人公の話はめったに書かないので、今回は久しぶりでした。
いつも名前つけるのに苦労するのですが、今回は2文字にしたかったので「ミユ」にしました。
3文字でもよかったのですが、名前を呼ぶシーンがかなりあるので2文字がいいかなと勝手に思いました(^^::
今回は小さな女の子ですので、あまり漢字は使わないようにしました。
ミユのセリフでひらがなが多いのは上記が理由です。
今回は児童小説にしたいなという思いもあり、ひらがな表記にしたいなと思ってましたが
気が付いたら漢字、結構使ってしまっていますね。
それに話も思っていた以上に長くなってしまったので、ややホームドラマかなとも思いました。
ホームドラマにファンタジーが少し入った短編になっています。
病室でミユは手術は嫌だと駄々をこねるところから話は始まります。
お母さんが手術をすれば病気は治ると言っても、ミユは嫌だと言うばかり。
ミユは手術がこわくてたまらなかったのです。
ちなみに私は手術はしたことはないのですが、やっぱりこわいですよね・・・・・・・。
先生から手術の内容を聞いたとしても、成功するか不安だし、失敗して後遺症とか残ったらどうしようとか
思ってしまって、さらにこわいって思ってしまうんですよね。
お母さんが困っていると、保育園のアオイ先生がユニコーンのぬいぐるみを持ってやってきます。
アオイを保育園の先生にするかどうか、実はかなり悩みました。
親戚の若いお姉さんにしようかとも思ったのですが、親戚って普段あまり会わないですし
近所に住んでいて普段から接しているのならいいですけど、あまり仲のいい親戚って聞かないですし(^^::
なので保育園の先生にしました。
保育園の先生なら、入院前に通園していたミユの性格や何が好きなのかも知っているだろうと思うので。
世話好きな保育園の先生ということで。
ユニコーンのぬいぐるみデザインも少し悩みました。
yahooやgoogle、amazonで探して、写真を見て白い体にきれいな白い羽根、黄色い角を持った
ユニコーンにしました。
ピンクでもよかったんですけど、ピンクだとちょっと夜空に映えないかなと思ったので、白にしました。
そして夜にユニコーンが動き出してミユを夜空の散歩に連れ出します。
今回ユニコーンの役割というか、ユニコーンをどんな存在にするかというのは
書く前はあまり考えてなくて、書いていきながらどうしようかなと思い始めました。
ミユはユニコーンが好きで、ユニコーンが動き出して外に連れ出して、ユニコーンと話をしているうちに
手術することを決めるっていうのが最初考えていたことですが、それだとあまりにも説得力がない。
ユニコーンが好きだからって、ユニコーンの説得で手術するってすんなり決まるというのもどうかなと思い
考えたのがミユのおばあちゃんでした。
ミユが大好きだったおばあちゃんの言うことだったら、説得力あるかなと(^^::
小さい頃ってお母さんの言うことより、おばあちゃんの言うことばかり聞いていたっていう人、最近はいないのかな。
ちなみに私はおばあちゃん子でした。お母さんよりおばあちゃんが好きでしたね小さい頃は。
おばあちゃんに優しく説得されて手術をすることを決めたミユ。
そして無事に手術は成功して退院の日を迎えるのでした。
退院して元気になったミユは好きなことをいっぱいやって、漫画家という夢を目指すことでしょう。
今回のタイトル「プレゼント」。
アオイ先生がミユに持ってきたユニコーンの「プレゼント」とかけていますが
もうひとつかけています。
意味を調べれば分かるのですが、「プレゼント」は「現在の」という意味でもあります。
そこで今回のTINÖRKSの曲とも絡んでくるのですが、改めて歌詞を見ると、この曲は現在の事を歌っているのではないかと
思うのです。
過去はもう遡れないし、戻れない。
なら今できることを精一杯やろう。
頑張ればきっと未来が見えてくるから。
何かと生きづらくなってきている世の中ですが、自分の可能性を少しでも信じてやっていけば
未来はきっと見えてくると思います。
ということで今回の短編はいかがだったでしょうか。
実は今回の病院を舞台にした短編は、まだ続きます。
ミユのお話は今回で終わりですが、次回はまた別のお話になります。
曲もがらっと変わりますのでどんな曲になるのか、そちらもお楽しみに。
短編としては次回はできれば4月、中編の進捗次第では5月になるかもしれません。
次回はまた中編の続きになります。
こちらの方が次回は展開的には大変なので今からどうしようかと困惑中です(^^::
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに。