忘れ花 production notes
早いもので、もう10月末のハロウィン直前になりました。
今年もあと2ヶ月になりました。
そして私もあと数日で50代になってしまいます(^^::
今回の短編が40代ラストの作品になってしまいました。
自分の事は置いておいて、今回の短編について色々と書いていきたいと思います。
今回はスケジュール的に厳しかったですね、創作時間が4日ぐらいしかなくて
かなり焦りながら今回はなんとか書けました。
それは自分のスケジュール管理がまずかったっていうのもありますが、予定外の予定が
かなり入って時間が元々ないのに、さらに時間がなくなってしまう事態に(^^::
昨年までは時間はたっぷりあったような気がするのですが、今回は色々ありすぎて
時間との闘いというか、時間との勝負っていった感じでした。
今回使った曲をここで書こうと思います。
今回は平沢進さんの「幽霊列車」で書いてみました。
平沢さんの曲をまたここで使うとは、自分でも思わなかったです。
まあ、たまたまこの曲を聴いていた時にネタが降ってきたので、書こうかってことになりました。
ネタが降ってくるのはいつもいきなりです。
今回は会社からの帰りの電車で「幽霊列車」を聴いていたら、降りてきました。
ただ、当時は今回とは違うネタでした。
最初はそのネタでプロットを作り、書き始めたのですが、途中で煮詰まって、行き詰まりました。
どうしようかと思いながら「幽霊列車」を聴いていたら、今回のネタが最初から最後まで
まるまる1話分降りてきた訳です。
今回は創作期間が4日しかないので、すぐに今回の話に切り替えました。
今回のタイトル「忘れ花」という名前もこの時に出てきました。
花の裏側に大きなトゲがあり、刺されると徐々に記憶がなくなっていき、何もしなければ
3日後には亡くなってしまうかもしれないという恐ろしい花。
これは父親が現在軽度のアルツハイマー型認知症で、本人はまだそれほどでもなく程度は軽いのですが
曜日の感覚は前からありませんし、お金の管理も全くできません。
また別の病気も併発しているので、だんだんと長い期間なのか、それとも急になのか分かりませんが
自分の事も忘れていくのが先か、その前に亡くなるのが先かとふと考えているうちに
こんな花があって、すぐ治る薬があればいいのになって考えに至りました。
アメリカで認知症の治療薬が出て、日本でも承認されましたが、おそらく父親の認知レベルでは初期で程度も軽いので
その治療薬を使うことはまずないなと。それに出たばかりなのでまだ金額的にも厳しいですしね。
話を戻します。
ただ切り替えたとはいえ、部分的にどうしようかというところはありました。
帰りが遅くなったマルセルとアナの兄妹は近道しようと森に入りますが、途中道を間違えて
魔女の住む家まで来てしまうというシーン。
最初は魔女という記述がなかったのですが、家の裏庭に咲いているピンク色の花、忘れ花にアナが
惹かれていく部分や、忘れ花を取ろうとしてトゲに刺されて、記憶を失ってしまうっていう展開から
これは魔女のいる家にした方がいいんじゃないかっていうことにしました。
ただ、魔女を登場させるかさせないかも少し迷いましたが、それだと短編でなくなる可能性もあるし
考えている話と違ってきてしまうんじゃないかって思って、止めました。
最近、何かとコスパ、タイパにこだわっている方が多いと思いますが
コスパは共感できるところはあります。最近は物価高ですし、安くていいものを選びたいし
何よりもお得に欲しいものを得たいじゃないですか。
ただタイパに関してはあまり共感できないかな・・・・・・。
時間がもったいないからって、なんでも短縮してしまうのはどうなのかな(^^::
映画なんて最初と最後だけ見れば、ストーリーがだいたい分かればいいっていう方もいますが
それだとなんだか味気ないというか、一体何のために映画見てるの?って思います。
映画の1シーン、なかにはこのシーンいらないんじゃないのとか、無駄とか言ってる方もいますが
その1シーンでラストシーンの理解が深まったりとか、意外な伏線になってたりとかします。
映画を製作している監督さんや俳優さん、スタッフさんに失礼だとは思いませんか?
時間と作品に対する思いをかけて作っているのだから、映画を見るのであればやっぱり最初から最後まで
見て欲しいなと思います。
料理に関してもそうですよね。短時間で作れるものなんてほとんどもう下ごしらえがしてあるものですし
自分でイチから作ろうと思うのなら、かなり時間かかりますからね。
あと最近言われてきているのはルッキズム。
外見が良ければ全てよし。なんて世の中そんなに甘くはないと思いますが
就職するにもバイトするにも、オーディション受けるにしろ、まずは外見がよくないとっていう・・・。
いくら外見がきれいでも、最終的には性格や人に対する思いやりとか、優しさだろうとは思いますけどね。
性格ブスな人は最初は人が集まってきますけど、すぐ離れていきますからね(^^::
まあ何が言いたいのかというと、時間がもったいないから、外見がとてもきれいだからといって
あまり注意せずにいると、とても痛い目に遭うということです。
昔からよく言いますよね、きれいなものにはトゲがある。ただより高いものはないって。
楽してお金を稼げると思ってたら、個人情報を渡してしまって脅されたあげく
仕方がなく強盗に入ったっていうニュースとか見ていると
今の人ってすぐ他人を信用してしまって注意力が足りないのかなとさえ思ってしまいます。
私は昔から疑い深いので、とっつきにくいと周りから警戒されてますが(^^::
トゲに刺されたアナは眠っていたり目覚めたりしていく訳ですが
刺された次の日のマルセルとリアムのシーンは、最初は考えていませんでした。
もっと書くと、マルセルとアナの両親がその前に出てきますが、両親を登場させる気もなかったです。
アナに思い出話をしようとしても悲しくて泣いてしまうところですね。
でも両親は登場させないと、マルセルとアナだけ住んでいるわけではないですし
アナが死ぬかもしれないという一大事の時に両親が出てこない訳にもいかないですからね。
なので、この辺りはラストの部分を書きながら、同時に書いていきました。
リアムのセリフで「悲しい顔をしたり泣いたりしていると、それがアナに分かってしまう」とあります。
言葉にしなくても、何も聞いていなくても、雰囲気だけで分かってしまう。
そんな事ありますよね。
病気のケースじゃなくても、自分に何かを隠してるっていう雰囲気や仕草があれば怪しいって思いますよね。
中には隠すのがうまい人もいるので、なんとも言えませんが。
次に最後まで悩んだのが、アナがいなくなって戸惑っている時に、リアムがやって来るのですが
リアムが持ってきた薬の入れ物をバケツにするか、壺にするか(^^::
アナが列車に乗ろうとした時に、マルセルがそのバケツを持って急いで走って行くのですが
コケた時にその薬がアナの体にかかるので、バケツがいいかなと最初は思いました。
ただ、マルセルは子供なので、バケツを抱えて走ると、中の液体がこぼれるんじゃないか(^^::と。
それなら壺の方がこぼれにくいんじゃないかって考えましたが、壺って落とすと割れるし
中に入っている液体がそんなに広がらないんじゃないかっていう疑問が出て来てしまって
結局最初のバケツに落ち着きました。
バケツに入っている液体は半分ぐらいしか入っていないと思ってください(^^::
平沢さんの曲がどの辺りに反映されているかというと、実は列車が出てくるシーンかな。
曲が「幽霊列車」なので、列車を登場させないとやっぱりまずいということで。
夕暮れに真っ黒の列車が空から降りてきて、車両には多くの乗客が乗っている。
乗っている乗客はみんなあの世に送られる・・・・・・。
歌詞に雨が出てくるので、列車が出て来るシーンは雨でもよかったのですが、そうなると
リアムが作った液体の薬の効果がどうなのか?っていう疑問が出てくるので、止めました。
ということで今回は平沢さんの曲で書いてみました。
今回ボツになったもう1つのネタは、またの機会に書きたいなと思います。
ラストシーンまで考えていたのですが、最初からつまずいたのでもう少し時間をかけて考えた方が
いい話になるんじゃないかと思っています。
次回に書いてもいいですが、ちょっと厳しいような気もします。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もまたお楽しみに。