理想の国(ユートピア)production notes
1月になってもう数週間が経ちました。
来週でもう1月が終わろうとしています。
早いですね(^^::
今回からついに長編が始まりました。というかついに始まってしまいました(^^::
かねてからこのサイトやXで告知してましたが、ついに・・・・という感じです。
今回は記念すべき?1回目です。
最初ということで軽めにしようと思ってましたが、最初からなんだか重たい感じになってしまいました。
はっきり言って「鬱回」じゃないか?って思うくらいですが、読まれた方はいかがでしたでしょうか。
なんだか全体的に暗いイメージですよね。
でもいいんです。最初からそれを狙ってましたから。
曲が曲なだけに・・・・・・。
ここで今回の長編について経緯を書きたいと思います。
これも前からXで書いてましたが、昨年から平沢進さんの曲で短編を書いてました。
試験的に短編を書いていた訳ですが、「いつか長編で、平沢さんの曲だけで書いてみたい」という思いがありました。
何回か平沢さんの曲で短編を書いていくうちに「これはいけるんじゃないか」と思い、長編を書こうと思ったのが
昨年の夏あたりでした。
ただ長編となると、今まで以上に平沢さんの曲を聴くことになるので(それまでは数曲しか聴いてなかった)
平沢さんのアルバムを購入したり、YouTube動画を見たりして聴く曲数を増やしていきました。
まだ全曲は聴いてないので、今後どんな曲があるのか楽しみでもあります。
こうして聴いて行くうちに、昨年末になり、そろそろ最初の話を考えなくてはいけないなと思い始めました。
話だけではなく、主人公をどうするか、他の登場人物はどうするのか、どんな世界にするのか・・・・・。
そこで考えたのが今回の1回目の話です。
今回の話はコロナ禍の時に、平沢さんがNHKホールで無観客配信ライブをやったのですが、本来ならば私はそこに行くはずでした。
チケットが当選していたのですが、コロナ禍でやむを得ず中止になり、無観客配信ライブに変更になったのです。
その時にやった曲がとても印象的で、ライブ後にYouTubeでその曲を検索してよく聴いていました。
その曲は「生まれなかった都市」。
その曲を配信ライブで初めて聴いた時、浮かんできたのが「黒ミサ」でした。
夜の教会に迷いこんで入って来た少年が、偶然黒装束の人達を見てある部屋に行ってみると
黒ミサが行われていて、黒装束のボスというか、新興宗教というか、団体のボスである女性がいて
呪文を唱えるといきなり大きな穴が開いて、穴から光がさし込んでいて、その穴の中に入ろうとしたら
いきなり警察が入ってきて、ボスは慌ててその穴を閉じてしまうっていうシーンが徐々に浮かんできたのです。
この話をベースにして考えたのが今回の話です。
「生まれなかった都市」は壮大な曲だなと聴くたびに思うのですが、最初は暗いんですよね。
途中でなんだか神秘的な感じに変わっていって、最後はまた暗い感じで終わるのですが(^^::
最初の暗さとはまた違うイメージなんですよね。
7分台という長い曲ですが、聴きながら話を書いているとあっという間に終わってます(^^::
この曲に関しては、聴いた人によって意見が違うのであまり書きませんが
とてつもなく広い土地があり、かつてそこに都市を作ろうとしていろんな人達が画策したところ
失敗に終わり、結局そのまま時が経過しているというイメージでしょうか。
村を作るにしろ、都市を作るにしろ、1人ではできませんからね。
多くの人々が賛同して協力していくからこそ村や町、都市ができているわけで。
そこにいろんな人の事情や私欲、権力の争いがあると、まとまるものもまとまらず、やがて争いが起きて
憎しみが憎しみを生み、やがては戦争へ発展していくっていう・・・・・・。
今回アルマス達が暮らしている村も、昔は豊かな土地だったのに過去に戦争があって、今は荒れ果てている。
人々も昔は平和で心が穏やかだったのに、今は自分のことしか考えず、他人の事まで思いやる余裕がない。
なんだか今のある国を象徴しているような感じがします。あえてどの国かは書きませんが。
あと考えたというか、意識したのが前回の長編「星の鏡」との違いかな。
今回2回目の長編なので、前回と違った話にしたいという意識はどうしてもあるので・・・・・。
今回の主人公や他のキャラにしても、前回とは違った感じにしようというのはあるし
ストーリーもなるべく似ないようにしようとは思ってます。
とはいえ、今回の主人公も少年ですけれど(^^::
少年の方がやりやすいっていうのもあるかな?大人だと何かと面倒な感じがするので。
ちなみに今回の主人公、アルマスは前回の「星の鏡」の主人公の名前の候補の1つでした。
アルマスにしようかと思いながらネットで検索すると、トイヴォという名前が出てきたので
名前の響きがいいなと思い、トイヴォに決めたのです。
今回はアルマスにしようとすんなり決まりました。
今回は他にもいろんな登場人物に名前をつけてますが、次回以降も新たなキャラが出て来るので
一体どこから名前つけてるんだっていう話は次回以降にします。
ということで、今回の話に入っていきます。
今回、ベースになる話は既にできていたので、まっさらな状態から話を書くという苦労はなく書けました。
ただ、アルマスはどんな少年なのか、アルマスが置かれている環境はどうなのかというのは最初なので考える必要はありました。
アルマスが後半、どんな理由で教会に行くことになったのか?という経緯も含めてです。
そして今回、アルマスが可愛がっている子猫の存在も最初から考えていました。
その子猫がどうなっていくのかということも・・・・・・・。
可哀想ですが、最初からそうなる展開だったのです。
今回の最後も考えていたので、今回は展開を考えていくという点ではすごく楽でした。
苦労したのが細かいところですね。
アルマスをとりまく環境設定が苦労したところかな。
アルマスをいじめている数人の男子。そしてそのボスのマルクス。
ただアルマスもいじめられっぱなしじゃないんですよね。ある程度は抵抗はするのですが、人数でやられるっていう。
アルマスがいじめられているっていうのは周りの大人達は分かっているのですが、いじめている側には何も言わないっていう(^^::
アルマスの母親も、酒場のおじさんも。相手にするなと言うだけで。
まあ、そういう設定じゃないと、アルマスも村を出て行こうとは思わないですからね(^^::
最近のいじめってなんだか昔と比べて悪質ですね。
昔はスマホもネットもなかったので、学校から帰ればなんとかいじめっ子から逃げられて、なんとかなったのですが
今は家に帰ってもSNSで誹謗中傷されたりしますからね・・・・逃げ場がないというか。
それに今って、その人がいなくなるというか、自殺に追い込むまでやるじゃないですか。
しかも周りの大人に分からないようにというか、大人達が気が付いたとしてもあえてタッチしないっていうか。
もういじめは犯罪のひとつとして決めたらいいんじゃないですかね?
あと苦労したのが「黒ミサ」のシーンかな。
ネットで「黒ミサ」を調べても大まかな説明しか載ってなくて、具体的にどんな道具を使っていたのか
どんな儀式をしていたのかあまり分からなくて、どうしようと思って考えたのがあのシーンです。
まあ、具体的に道具とかやり方とか載ってたら、みんなやりますからね。ある意味まずいですよね(^^::
日本だと夜中に神社に行って、わら人形に五寸クギを打ち付けてって感じですからね(^^::
今もやってる人いるのかどうかは知りませんけれど。何か怖いことが起こるかもしれないので止めた方がいいです。
最後に長編のタイトル「理想の国(ユートピア)」ですが、この(ユートピア)をつけるかどうかを
最後までかなり悩みました。カッコ書きがないとなんだか物足りないかなと思ってつけることにしました。
あと「理想郷」という候補もあったのですが、最近同じタイトルの映画があったので却下。
他にも候補があったのですが、今回のラストで黒装束の女性がアルマスに理想の国がどこかにあると話をしていることと
ラストにそれらしい場所のシーンを考えているので、今回のタイトルに決めました。
今回は曲のイメージというのもあって、全体的に暗い展開だったと思いますが、次回からは明るくなると思います(^^::
今回はどちらかというとダークファンタジーっていう感じで(今回だけかもしれませんけど)
前回の「星の鏡」とは全く違うぞと思ってくれれば、今回は成功じゃないですかね。
さて、別世界に通じる穴の中に入って行ったアルマスはどうなるのでしょうか。
それは次回のお楽しみです。
次回の曲はすでに決まっているので、あとはどう展開していくか考えるだけです(^^::
次回の平沢さんの曲も壮大な感じですよ。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もまたお楽しみに。