たからもの production notes



9月ももうあと数日で終わりですね。
朝夜はさすがに涼しくなってきましたが、昼間はまだ暑いですね。
でも、先月ほど猛暑ではなくなってきている感じはします。



今月は大変な月でした。
私事ですが、1日に父親が亡くなりました。
昨年末に主治医から最終宣告みたいなものは受けていましたが、ついにというか・・・・・。
覚悟はそれなりにしているつもりでしたが、突然いなくなってしまった動揺と悲しみは大きいもので
2週間くらいは精神的に不安定でした。今でも悲しみは癒えていません。
死はいつか自分にもやってきますし、生きている者は必ず死にます。
私達は生まれた瞬間、死へのカウントダウンも始まっていると言っても過言ではありません。
生きている時間は限られている。だからこそ今を懸命に生きていかなければと思います。



そんな状況でよく今回の話を書けたなと自分でも思います。
今回は平沢さんの曲に励まされたというか、曲を通じて「生きろ」と言われている気がして。
「人生長く生きていればいろいろある。とりあえず生きろ」と。
あとは・・・・自分は切り替えがしっかりしているというか(^^::
仕事が一番忙しい時に父親が亡くなったので、普通であれば忌引休暇を1週間というところを上司に話をして
在宅でしたが通常勤務で乗り切り、忌引休暇は火葬日の1日だけだったのでね。
先に亡くなった母親の時も忌引休暇は3日間だけで会社出てきたら当時の上司に「なんで出てきたんだ」って怒られましたからね(^^::
正直言うと、何もしていないとどうしても亡くなった人のことを思い出すじゃないですか。
だから気を紛らわせるというか・・・・・悲しみに沈まないようにというか。それで気をしっかりと保つというか。
そんな感じで今回の話も書いていったわけです。
平沢さんの言葉を借りれば「別の次元の世界に行った」と思えば・・・・・ね(^^::



私事で話が長くなりました。
まずは今回使った平沢さんの曲について話をしたいと思います。
今回もまさかの曲でした。
「鉄切り歌(鉄山を登る男)」。
前回最後の方でボスが鉄の話をしていたので、もしかしたらピンときた人もいたかもしれません。
今回もアルバム「ホログラムを登る男」からの曲になりました。
曲のイメージでは鉄の山にみんなで登って、みんなで協力して鉄を採っていくという感じですが、空に近い国ヒメルということから
山には登りません(^^:: みんな飛行機です。
みんなで協力して鉄を採るシーンは最初書こうかなと考えていて、最後まで書こうとは思っていましたが
話が長くなるのと、そのシーンはあまり重要でもないかなと思って書きませんでした(^^::
今回の話はアルマス達が鉄山に行っている間、マリアが美術商の店主の男女に捕まり、それを知ったボスとアルマス達が
どうしていくかっていうのがメインになるので、最後まで入れるかどうか悩みましたけど、却下しました。



もうひとつ入れるかどうか悩んだシーンがあって、マリアが捕まったのを見たホーパスがボスの家にエレベーターまで行くところで
泣く泣く切ってますが、ホーパスがフランシスのところに行ってボスに知らせてよと頼んでいるシーンを書こうとしてました。
こちらもあまり重要でもないかなと思って書くのを止めました。
全体的に短いかなと思ったら入れていたかもしれませんが、今回長くなってしまったのでこちらも却下しました。



「鉄切り歌」は最初は使わないかなと思っていました。
ヒメル編になってから「ホログラムを登る男」を通しで聞くようにしたので、聞いているうちに鉄山のシーンで使おうかと
思うようになりました。ボスが鉄を採るために新たな山を開拓していくというネタを思いついたので、そこでピッタリはまった感じです。
まあ、それだけではありませんけどね・・・・・この曲は次回の前半でも使います。
なので次回はまた2曲使うことになってしまいました(^^::



この曲のサビの手前の「そら ワッセーラ エーイ」という意味不明?なかけ声みたいな歌詞があるのですが
それが3番になると「空の星座へ」に変わっているところがまた心憎いというか・・・・・。
平沢さんってどうやって歌詞を考えているのかな?とつくづく思います。
というか平沢さんの曲って、意味不明な歌詞というか、かけ声みたいな歌詞多いですよね(^^::
仮歌を入れる時点で適当に歌って、それがそのまま残ってる?って思っているのですが。



今回は歌詞については次回に回します。
また話が横道に逸れたので、ここで戻します。



最初のアルマスとロビンのシーンですが、当初はアルマス達が飛行機で鉄山に移動するシーンから始めようと思っていました。
前回の最後でアルマスが封印が解けた指輪で火を起こしましたが、制御不能のため鍛冶場の壁を破壊しましたよね。
そこでボスがロビンに火の操り方をアルマスに教えろというところで終わっていますので、それは書いておいた方がいいかなと思い
今回最初に持ってきました。
そこからすぐ鉄山に向かうシーンに切り替えてもよかったのですが、マリアが美術商の店主に捕まるシーンの前に何かを入れたい。
そこで考えたのが、マリアが再びボスの家に行って、美術品を持って行くシーンです。
最初はボスを登場させる予定はなかったのですが、父親と娘ですから、一度は対峙させておいた方がいいだろうと思いました。
そして考えたのがあのシーンです。
最初は金の象の彫刻を持っていこうとしたマリアでしたが、重さがあるために持っていけない。
あきらめて他の作品を探しているけれど、もう1人で持ち出せる作品はない。
そこにアルマスとホーパス、さらにボスが入ってきて、ボスはマリアに支援の方法を変えろと言いつつも、自分の持っている
ネックレスを渡すんですね。これで最後にしろと言うように。
マリアはボスが自分がやってきたことを知ってたんだと驚き、同時にネックレスを渡されて感謝しながら去っていくわけですが
ボスの娘に対する優しさを出したかったシーンでもあります。



そしてアルマス達が鉄山へ、マリアが美術商の店へ行くシーンになるわけですが
シーンの切り替えも少し考えながら書いていきました。
今回、美術商の男女、特に女性の思惑が明らかになっていくわけですが、世の中って本当に不公平だと思いませんか?
裕福な暮らしをしている家族がいれば、貧乏で毎日が苦しい状況の中でも暮らしている家族もいる。
みんなが平等で、あまりお金に困らない、毎日が楽しい生活ができる世の中だったらいいのですが、それはあくまでも理想ですよね。
かつてのソビエト連邦、現在はロシアですが、昔は社会主義国家でしたよね。
社会主義国家ではみんなが平等で、みんなが力を合わせて平和な暮らしを目指していくというイメージでしたが、ペレストロイカで
資本主義国家に変わり、今はウクライナと戦争していると・・・・・・(^^::
社会主義国家は今はどの国なのかはもう分からなくなっていますが、社会主義国家で暮らしていた人達は幸せだったのでしょうか。
北朝鮮は一応社会主義国家ですが、実際は・・・言うまでもないですよね。



そして今ですが、戦争だの、争いだの、差別だの何だのって・・・・・。
何かと生きづらい世界だと思いませんか?
もっとみんなが心を広く持って、他人の立場で物事を考え、他人に優しく接し、優しい世の中になってくれればいいなと思うのは
私だけでしょうか。
ここ数年、自分の事しか考えていない人が増えてきているような気がしてなりません。



今回かなり悩んだのが、最後をどこにするか。
最初は書く前はボスが美術商の女性との取引に応じると答えたところで切るつもりでした。
キリの悪い終わり方ですね(^^::
でもそうすると次回がとてつもなく長くなる可能性があったので、もう少し先まで書こうと変更しました。
そこでボスと美術商の男女、マリアがいなくなり、残された4人がどうするかというところまで書くことに。
アルマスとホーパスがボス達の後を追うところで終わってもよかったのですが、さらに新たなネタを思いついたので
ロビンが何かを見つけて驚いているところで終わりにしました。
どっちにしてもキリの悪い終わり方ですね。



今回のタイトル「たからもの」。
今回も全体を読んでから一番最後に決めました。
なぜ「宝物」にしなかったのかというと、漢字にしてしまうと「もの」に限定されてしまう気がしたのです。
たからものは「もの」だけじゃないですよね?
自分にとって大切な人、家族はもちろん、友人、恋人、ペットもそうですよね。
「もの」だけじゃなく「人」もかけがえのないもの。唯一無二の存在。
ボスは仕事も大事ですが、マリアもとても大事な娘。家族なのです。
そんなマリアが危険にさらされてるのを知り、居ても立っても居られず、すぐに駆けつけて、美術商の女性との取引に応じることに。
ボスは先代から受け継がれている大切な金の象の彫刻を手放すのでしょうか?それとも・・・・・・。



次回はヒメル編は最後になります。
今回いろいろと展開が慌ただしいのは次回が最後だからです(^^::
一体、どうやって終わらせるんでしょうか?
前半は今回と同じ曲ですが、後半は全く別の曲になります。
終わりも決まっているので、ある意味楽ですが・・・・そこまでどうやって繋げるのかが問題ですね。
ここまで9回ですが、予定していた進捗とはかなり大きく遅れています(^^::
今さら挽回するつもりはないので、しばらくはこのままのペースでいこうと思います。
20回で終わる予定がもしかしたら30回になるかも?(^^::



今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回もお楽しみに。