満月の夜 production notes
5月の連休もすっかり明けてしばらく経ちますがいかがお過ごしでしょうか。
連休明けると五月病になる人や、4月に入社した新卒生がいきなり会社辞めたとか(^^::
いろいろありますが、なんだかんだで5月ももう終わりますね。
今回は前置きはこのくらいにしておいて。
今回はヴィンド編の中盤からそろそろ終盤に差し掛かってくるところです。
次回で終了と共に前半も終了になります。
やっと半分まで来たというところですが、後半をどうするかはまだ考えていません。
今回の話をすでに読んだ方はもうお分かりだと思いますが、今回はかなり長いです(^^::
久しぶりの1,000行越えでした。
こんなに書いたのは前回の長編の時以来ですかね?
ここまで書いてきて、いかにヴィンド編の最初がゆっくりとした展開だったかと思うと
計画性のなさを思い知らされますね(^^::
今回はそのツケが回ってきた回ということで・・・・・・・。
今回、平沢進さんの曲も前回時間切れで途中で終わってしまったのもあって、4曲使っています。
最多ですね、4曲も使うとは自分でも思ってませんでした。
まず最初の水源のドグラスの家に行くところから、水量が減っている自分達が使っている水源でエドヴァルドがこれから水量を増やすぞと
話しているところまでが、前回の時間切れの分です(^^::
ここまででもう100行を超えてるって分かった時は自分でもびっくりしました。
平沢さんの曲は「CAMBODIAN LIMBO」。前回のラスト曲をそのまま。
ここで初めてドグラスとエドガーが登場しますが、同時にドグラスとマテウスの仲の悪さというか、相性の悪さというのが露呈します。
エドヴァルドが間に入ってマテウスを落ち着かせますが、マテウスは明らかにドグラスを敵対しているというのが分かりますよね。
なぜかというのが途中、間にドグラスが管理している水源をアルマス達が見ているシーンがありますが、レオンのセリフで
「こんなに広い水源なのに、どうしてみんなで使わないんだろう・・・・・・」があります。
このセリフが全てを物語っていて、水源の使用がドグラスとマテウスの対立の元になっているんですね。
前回を読んでいる方なら分かると思いますが、マテウスからしてみれば、後から村に来たドグラスがなぜ周辺の住民達を味方につけ
水源は自分達のものだと主張するのか理解できないのです。
今までは村のみんなが平等に使っていたのに、突然よそから来た人にいきなり盗られた形になっている。それがマテウスは許せないわけです。
また後から来たエドヴァルドもドグラスと話をしたところで、1度では解決しないと分かりここはいったん引き下がるわけです。
また間にマーヤのシーンを入れていますが、ここは前回のラストでルイースが祈祷後に明らかに困惑しながら家に戻っていくシーンがありました。
そのルイースがマーヤに手紙で祈祷の結果を知らせるところです。
ルイースの手紙の内容をどうするかで考えましたが、イラストの方が分かりやすいと思い、手紙の下の部分にイラストが描かれていることにしました。
ただそのイラストも見る場所によって解釈が異なるという微妙なイラストで(^^:: マーヤを困惑させることになります。
「CAMBODIAN LIMBO」という曲は全体的に暗く、混沌としたイメージを持ちました。
歌詞の部分は今回は一切無視です(^^::
なので前回後半から今回の最初の部分は村の現状の問題部分と、これから何か不吉なことが起きようとしているという不安を表そうとしました。
水源の水量が減っている現状を見たエドヴァルドは、なんとか水量を回復させようと動きます。
レオンとアルマスも作業に加わりますが、水源の近くに住んでいる住民達の抵抗に遭い、アルマスがだんだんと水源に行くのが辛くなります。
この辺りは数行で書いていますが、あまり詳しく書くと長くなるのと、書いていてとても辛いシーンになるので数行で済ませました。
そんな中、マーヤからある提案をされたアルマスは、マーヤの提案を受け入れるのです。
それが赤い満月が出る時、光の扉が出る。異世界へ行ってみるか?という部分ですね。
ここのシーンから曲が変わっているのですが、実は2曲同時に使っているんです(^^::
「確率の丘」、「ビストロン」の2曲です。
「ビストロン」は核P-MODELの曲ですね。久々に使うことにしました。
というのもあるキャラクターというか、今回使うのにぴったりだと思ったので。
先に「確率の丘」について書くと、これは様々なシーンが浮かんできたんですね。
まっさきに浮かんできたのが、マテウスの娘、アンネが修道院に行くことになり、家の前で迎えを待っているシーンです。
修道院の迎えを待つと同時に、エドヴァルドやレオンがもしかしたら見送りに来るかもしれない。
修道院の迎えより先にレオンが来て、見送りに来て欲しいという思いを抱いて待っているというシーンが浮かんできました。
でも、レオンはアルマスとホーパスと一緒に既に丘の上の城に行っているので、アンネを見送れない。
アランの話を聞いて、マテウスがじゃ、エドヴァルド達に別れの挨拶もできずに行くことになるのか?と言ったのを聞いたアンネが
寂しそうな顔で母親を見るのです。
ちょっとしたシーンですが、切なくなるところです。
「確率の丘」は今回の話の中では唯一明るい曲なので、さきほど書いたアンネのシーンや、レオンがマーヤにアルマスを行かせるように
説得されるシーンや赤い三日月を見ているシーン、そしてアルマスの出発シーンに所々で使っています。
この曲も歌詞ではなくて、曲のイメージで使っている感じです。
今回特に力を入れているというか、ある意味メインに使っているのが「ビストロン」です。
曲を聴いて、暗雲が立ち込めているというか・・・・怪しい空気がいつの間にか周りを支配しているというか。
気がつかないうちにあっという間に得体のしれない誰かに支配されている世界というような雰囲気のイメージ。
でもそれだけではなくて、浮遊感もあるんですよね。水の中をフワフワと漂っているイメージもあって不思議な曲です。
この曲については歌詞も使っていますが、困ったことに全部使っているのですが全部載せるわけにもいかな・・・・・。
やっぱり全部載せます(^^::
高い鉄の塔 ステッキで瞬時に王を買い取る
軽くペン先のファンドで昼夜にショーを生み出す
空は赤 陸は白く 海は黒と定め
高い鉄の塔 ステッキで瞬時に真実を買う
いつか見た 海辺の記憶は遠くに ああ
目を閉じては見えるよ正気の地図には青く
堅い樫のデスクでは目録が開く
黒いペン先のインクが大三幕を買い取る
国境は青 民衆は黒 空は無しと定め
堅い樫のデスクでは瞬時に真実を買う
いつか見た 鳥の記憶は遠くに ああ
目を閉じては見えるよ正気の空には高く
晴れませまだある空
見せませ姿のまま
長い食卓のディッシュはふんだんの宴
光るペン先のチェックで過去さえも変える
起源はS 興亡はN 道のりはλ
長い食卓のディッシュにふんだんの歴史
いつか見た地図の記憶は確かに ああ
目を閉じては見えるよ正気の視野にSなど無く
作詞、作曲 平沢進さんということで、よくこんな曲と歌詞を思いつくなとつくづく思います(^^::
歌詞を見て、何か思い当たるところはありますでしょうか?
私個人の意見ですが、これは某国の大統領とか、国の代表者の事を書いているのだと思います。
そしてその方々の行動やそれに賛同している人々、その社会を批判しているのだと思います。
「高い鉄の塔 ステッキで瞬時に王を買い取る」
「軽くペン先のファンドで昼夜にショーを生み出す」
「堅い樫のデスクでは目録が開く」
「黒いペン先のインクが大三幕を買い取る」
「長い食卓のディッシュはふんだんの宴」
「光るペン先のチェックで過去さえも変える」
これに関してはもう誰の事かはここで書かなくても分かりますよね。
今回、このキャラクターをドグラスに当てはめました。
マテウス達の住む村に来て、金の力で周辺住民を取り込み、強引なやり方で村を支配していく。
そのやり方にマテウスが抵抗しますが、ドグラスはマテウス達が利用している水源を破壊したりして排除しようとしている訳です。
これは現実でも同じような事が起こってますよね。
真っ先に浮かぶのがイスラエルによるガザ侵攻。
そしてロシアによるウクライナ侵攻。
さらにアメリカの某大統領による様々な政策ですが、どれもアメリカファースト的な内容ですね(^^::
そして自分勝手で、自分達に都合のいい事しか考えていないわけです。
この大統領が出てきてから、世界の人達の人としての劣化が出てきたような気がします。
自分達の周りの人達を見てください。自分達の事しか考えていない人が多くないですか?また自分自身もそうなってませんか?
自分さえ良ければ何をしてもいい。他人なんてどうなっても関係ない。
そういう人達がここ数年多くなってきている気がしてならないんです。
それが最近の凶悪な事件を引き起こしている一因なんじゃないかなと思うのです。
またマナーやモラルとしてどうなの?って思うことも多くなってきています。
例えば歩きスマホはもちろんなのですが、自転車の違法駐輪や車の逆走もそうですよね。
歩きスマホって本当に危ないですよ。ずっとスマホ画面見て歩いてるわけですから視線はずっと下を向いてるんですよね。
例えば前から殺人者が殺そうと前からナイフや凶器で攻撃しても、そのまま気づかず通り過ぎてしばらくしてから急に苦しくなって倒れるとか
そういうことが起きても不思議ではなくなるんじゃないかってことです。
前からでなくても、最近は後ろからとか真横から刺されたっていう事件がありましたよね?
それで犯人がすぐ逮捕されて、理由はイライラして刺したとか、誰もいいから殺したかったとか・・・・あまりにも自分勝手すぎます。
国のトップが自分勝手だと、国民もいつの間にかそうなってしまって(全員ではないですけど)そうなると治安も悪くなっていく。
そのうち人類が滅亡するんじゃないかなと、いつの間にかAIやロボットが人間を支配する時代になるんじゃないかなと危惧しています。
その前に地球がなくなるんじゃないかとも思ってますが(^^::
すっかり長くなってしまいました。
今回何が書きたかったかというと、世界の現状というか、今の世界を書きたかったのです。
ヴィンドという国の名前をつけたのは、今「風の時代」と言われているのでそれをそのまま使いました。
「風の時代」というのは今の世界は日々刻刻と変化しているので、自分で正しい情報を選択して自分は今後どうしていくのかという決断をしていく。
自分のことは自分で決めて、自分で守るということです。
でも1人で悩んで抱え込むのは違います。1人じゃどうしようもない時は友人や親族、役所や国に相談してください。
その中でいろんな意見や解決策が出てくると思いますが、どれがベストなのか決めるのは最終的には自分ですからね。
で、まだ1曲残ってましたよね(^^::
丘の上の城へ歩いている途中、エドヴァルドは水源に住む住民によって水源へと行く訳ですが
それはドグラスの罠で、エドヴァルドは大きな蠍と戦うことになります。
今回のラスト曲、核P-MODELの「パラ・ユニフス」はエドヴァルドの心境を表した歌詞がありましたので、使いました。
該当の歌詞は以下です。
嘔吐をこらえて見てた あの断定のマシン λ
目眩をもって確かめた まだ展望の窓はあるかと
最初の歌詞ですね。この歌詞で言うところのマシンは蠍のことです。
ついに出てきた噂になっている蠍の思わぬ登場に、エドヴァルドはどうすればいいのかと戸惑いながら
周辺の建物が壊されるのはまずいととりあえず逃げている訳です。
こんな時でも村の事を考えているエドヴァルドはすごいですよね。
一方、エドヴァルドを待っているレオン達は満月が消えてしまうのを恐れて、先に城の中へ。
それを見ていたドグラスとエドガー。
ドグラスがエドガーに何かを指示していましたがそれは何でしょうか・・・・・・。
そして水源まで来たエドヴァルド。
ついに蠍と対峙しようとした時、丘の方から爆発音と煙が見えて、蠍は意外にもエドヴァルドを避けて丘の方へと去っていきます。
エドヴァルドはレオン達が危ないと水源を去るところで今回は終わりです。
本当はその前にエドヴァルドと蠍の戦闘シーンを書こうと思っていたのですが、展開上書かずに終わりました。
今回の反省点のひとつです(^^::
次回はついに前半ラストです。
アルマスとホーパスは無事に満月の向こう側へと行けるのでしょうか。
そしてエドヴァルドやレオン、マテウス達はどうなるのでしょうか。
頭の中ではもう決まっていますが、もちろんここでは書けません(^^::
今回は特に長丁場でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回もお楽しみに。