それぞれの思い production notes


9月もあと数日で終わりますね。
もう時期的にはすっかり秋なのですが、まだ昼間は暑い(^^::
朝と夜は冷房はつけていませんが、昼間から寝る前まではまだつけてます。
いつまで暑いんでしょうか?もう10月なのに。
まだ家ではアイスティーを作って飲んでいます。



今回は後半に入ってプロローグ的な話がようやく終わります。
プロローグにしては長かったのが正直なところ。
全体的にはボリュームが多くて、本当は4回にしたかったのですが、今後のスケジュールを考えて3回にしました。
特に今回は展開が多くて、考えるのは楽しかったですが、書くのはちょっと面倒でした(^^::



前回は死者の世界に落ちたアルマスがアルフォンソと出会い、レオンに会いに行くところで終わりました。
今回はそこからです。
まず、レオンとどこで会うのか?というところから始めました。
レオンと会うというか、既にレオンは死んでいますので、ここではレオンの霊と会うことになるのですが
直接レオンと会うという考えはありませんでした。
そんなにすんなりと、あっさりとレオンに会える展開はまずないだろうと思ったからです。
死んだ人に会いたいと思って、もしすんなり会えたら、ある意味死んだ意味がないというか・・・・・。
それだと悲しくはないですよね。死んでもまた会えるってなったら。
それに死んだ人も「また会えるから」って思ってしまって、死への恐怖が薄くなると思います。
それに死んだ人がいつまでも現世にいるって、気味が悪いですよね(^^::
そのまま天に上がらずに現世にしがみつくかもしれないし。
まあ、中には本当に現世に地縛霊としてしがみついている人もいるかもしれませんが(^^::



話を戻しまして。
レオンの霊と会えない設定にして、じゃどうするか?と考えました。
それで思いついたのが残留思念です。
残留思念というのはアルフォンソが説明していますが、死んだ人は亡くなった場所で、思いを残しています。
その思いが場所やモノに残っていることを指します。
思いはプラス、マイナスと両方あって、マイナスの思いというのはよく言われているのが恨みつらみ、怨念というものですね。
それに触れてしまうと悪いことが次々と起こってしまう。
プラスの思いは、それに触れるとご利益や良縁に恵まれる。神社やパワースポットがそれにあたります。
レオンの場合、風を操る子供だったので、残留思念を風という形にしました。



またそれをスクリーン越しで表すという形にしました。
スクリーンにしようというのは前から考えていました。
レオンの残留思念と話す前に、スクリーンをどうするかと考えて、凍った海にしようと思ったのは
平沢進さんの曲「Frozen Beach」から考えたからです。
最初、凍っている海にしようかとも考えたのですが、部屋の中に突然凍っているとはいえ、海というのはどうしても無理があるなと(^^::
なので凍っている海をスクリーン越しに映す形にしました。



平沢さんの使っている曲は今回は4曲。
今までで最多ではないでしょうか?
最初の「Frozen Beach」は話の最初からレオンの残留思念が出てくるところまでになります。
その次がかなり悩んだのですが、「バンディリア旅行団」になりました。
本当は次回の1曲目にしたかったのですが、まだ候補はあるだろうと思って今回に持ってきました。
「バンディリア旅行団」の曲が清々しく、心が洗われていくような感じで、最後の盛り上がりがなんとなくレオンの残留思念と
アルマスの再開シーンに合うかなと思ったので使いました。
日が昇っていく朝のイメージというか、朝に聴くとぴったりなんじゃないかなと(^^::



レオンの残留思念を通じて、レオンの思いが分かったアルマスはその場で泣き崩れてしまいます。
ここがひとつの山場でした(^^::
ちょっとあっさり書いてしまったかなという後悔はありますが、その後もうひとつの山場があるので軽く済ませてしまったのもあります。



一方で非常に慌ただしかったのが、ホーパス達がいる部屋でのシーン。
今回はアルマス側、ホーパス側と入れ替わりで話が展開されているので、読む側も大変だったと思います。
展開も今回は速いし(^^:: 最後なので仕方がないのですが。



そのホーパスのシーンから今回一番長く使った曲に入ります。
核P-MODELの「Alarm」。
核P-MODELの中で、平沢さんがシャウトしているのはおそらくこの曲だけではないかと。
全曲聴いてないので分からないですけど、たぶん(^^::



トールヴァルドとティードが何を話しているのか気になったホーパス。
部屋に入り、2人の話を聞いたホーパスはティードを責め立てることになるのですが
まだ話の全貌は明かせません(^^::
アルマスとホーパスを利用して、何かを進めようとしているようです。
表向きはアルマスとホーパスの旅を進めようとしているティードですが、実は裏があったということがここで露呈してしまうんですね。
これは前から考えていて、それは何なのかは今後少しづつですが明らかになっていきます。



この後から最後まではアルマスとホーパスのシーンが入れ替わり、差し変わりで慌ただしくなっていきます。
書いていて疲れました(^^::
でも、慌ただしくも楽しかったですね。展開が次々と進むので。
アルマスとアルフォンソが兵隊達に追われながらも、アルフォンソがトールヴァルドの指示で動いていくところや
トールヴァルドはアルマスを助けようといろいろな仕掛けをしていくシーンも考えていて楽しかったです。
トールヴァルドのやり方が時計を使うというアナログだったり、兵隊達を欺こうと休憩所へ通じるドアを極端に増やして
逆にアルマス達を困らせたりというのは平沢さんがモデルのキャラなのでね(^^)
画面のアラームが鳴らなくて、結局時計のアラームを鳴らすというのもそうです。
アラームを鳴らした途端に画面のアラームが鳴り始めるのも・・・・笑えるシーンも入れたかったのでね。
トールヴァルドとアルフォンソのイヤホンを通じての会話も書いていて楽しかったです。
テレパシーでの会話も考えたのですが、それだとあまり面白くないので、中途半端にアナログを使うということでイヤホンにしました。



ここで核P-MODELの「Alarm」の歌詞を全部載せます。


掃えよ気散じの風は
目覚めを隠して吹く
蹂躙の師団の足音
糜爛の眠りを敷き

時を経て過去から
固く今を縛る

鳴れAlarm 鳴れAlarm AH!


震えよ 憂う日を指して
「時は来る」と偽の声
銃身の先に立つキミに
空想の夜を降ろす

時を経て未来は
固く今を縛る

鳴れAlarm 鳴れAlarm AH!
鳴れAlarm 鳴れAlarm AH!


笑えよ 見えるのは嘘と
急襲のぬかりを突き
銃身の先に立つキミは
重鎮の裸を見る

時を超え陰りは
清くキミに裂かれ

鳴れAlarm 鳴れAlarm AH!
鳴れAlarm 鳴れAlarm AH!



私の個人的な考えですが、一言で言えば、自分の未来は自分で切り開けということを言っているのかなと(^^::
今の世界、特に日本ですが、昔はある意味で楽で良かったと考えています。
昔はあらかじめ決まったレールみたいなものがあって、それに上手く乗れば、あとは何も考えなくても世の中やっていけるっていう
風潮があったような気がします。良くも悪くも。
今はどうでしょうか?
今もそのレールに乗ってうまくいっている人達もいると思いますが、今はそうはいかなくなってきていると思うのです。
ここ数年、日本の政治を見てみても荒れてますよね。
自民党は現在次の党首を決めるためにいろいろやってますが、昔は自民党は強かったですよね。
それは今思えば裏でいろんな工作をやって、いろんなところに根回しして、それが上手くいっていたから。
それがここ数年で明らかになってきて、国民から総スカンをくらって、今は少数与党になっている。
芸能界でもジャニーズ問題が明らかになって、ジャニーズが崩壊しましたよね。
それに昔はセクハラ、パワハラが当たり前の風潮でしたが、今はそれはNG。不倫や暴力なんてもっての他。
何か昔からあった大きな黒幕がだんだん明らかになって、崩れてきているような気がします。
それはそれでいい事ですが、一方で今までありえなかった事も起きてますよね。
見ず知らずの人をいきなり傷つけたり、SNSでの誹謗中傷、なりすましや詐欺などが増え、情報もフェイクがあったりなど
何を信じたらいいのか分からなくなってきています。
それによって人としてのモラルも低下しているような気がします。これは日本だけではなくて世界中の人々に言えると思いますが。
スマホが出てきた頃、会社の同僚が「スマホで便利にはなるけど、それって人がだんだんダメになっていくんじゃないか」って言ってましたが
まさしくそうなってますね。



話が長くなってしまいましたが(^^::
昔からあった常識が今は通じなくなってきて、情報も多すぎて何が本当なのか分からない時代。
その中でも変わっていないのが日本の政治です。
日本の政治家は選挙が特にそうですが、国民には都合のいい事しか言わない。当たり前ですが(^^::
それを今まで信じてきた結果が今の日本です。
このまま政府に頼っていたら、天災や有事になった場合どうなるでしょうか?
助けを待っている間に自分がダメになってしまうんじゃないでしょうか。
そうならないために、自分の事は自分でやる。自分の身は自分で守る。
得体の知れない大きな力によってかけられた催眠から目を覚まして、そろそろ自分で動く時だという意味だと思いました。
まあ、結局は社会批判なんですけどね(^^::



ここまできたらトールヴァルドがアラームを鳴らすセリフはもうお分かりですね。
「鳴れ、アラーム!」
このシーンでトールヴァルドの登場は終わりです。
もうしばらくは登場する予定はないです(アルフォンソもそうですが)。
これ以上シーンを増やすと、また暴走してしまうかもしれないのでここで抑えました。



ちなみにアルマスがいなくなった後、どうなったかのシーンも入れています。
おそらくアルフォンソは今回でラストだと思うので、追いかけてきた兵隊達の相手をしてもらいました。
同じような事を何度もやっているのでもう手慣れたものですね。
ここまでが「Alarm」を使った範囲となります。



アルマスが目覚めると、ホーパスとティードが迎えるところからが4曲目です。
これは「Lotus」を使いました。ここでようやくこの曲を使う(^^::
ここでまた歌詞を全部載せようかと思いましたが・・・・長くなるので割愛します。
「Lotus」の意味は「蓮」。池によく咲いている花ですね。
夕方に沈んで翌朝に再び水面に出てきて花が開くそうなのですが、そこから再生という言葉を連想させます。
それで生と死、輪廻のシンボルとして扱われることが多いそうです。



なぜここで「Lotus」を使ったかというと、アルマスは死んでいないのですが
誤って死者の世界に落ちてしまいました。
そして周りの人達の助けによって元の世界に戻ってきたのです。
ここでいったん生死をさまよって、再び元の世界に戻ってきた。
その展開に相応しいと思った曲が「Lotus」だったのです。
本当はそれ以外にも別の意味を持たせてはいますが・・・・・これはまた別の機会に。
もしかしたらもう1度この曲を使う時があるかもしれません。



ティードにレオンには会えたのかと聞かれたアルマスは、ここで本音を打ち明けます。
レオンがいなくなったのは僕のせいだ。だから後を追って死のうとしたんだと。
それを聞いたホーパスは大声を上げ、レオンの思いが分からないの?とアルマスを責めるのです。
死者の世界でレオンの思いを聞いたアルマスは、泣きながらホーパスにごめんと謝り
ホーパスも泣きながら2人で抱き合っているシーンは泣きながら書きました(^^::
最近、そういうシーンは泣きながら書いてます。歳を重ねていくと涙もろくなると聞きますが
自分の場合はそうみたいです。



そしてラスト手前のシーン。
森を抜けると・・・・皆さんも忘れているかもしれませんが、ホーパスの体が元に戻ってしまうんです。
嫌だ!と駄々をこねるホーパスですが、これは森に入る時に決めたこと。
2人がお互いのぬくもりを感じなくなる前に再び抱き合うシーンはなぜかせつなくなってしまいました。
そして森をもう少しで出る時のアルマスのせつないというか、悲しい気持ちですね。
ホーパスは幽霊だと分かっているのに、さっきまでぬくもりを感じていたのに、もう感じられなくなる。
それがとても悲しい。
それも目の前でホーパスの姿がだんだんと透明になっていくのは、アルマスにとってはさらに悲しいのです。



ラストはどうするか考えましたが、次につなげるため、あまりシメっぽくならないようにしました。
まだ後半始まって、プロローグが終わったところなのでね(^^::
まだまだ2人の旅は続きます。
最後、ホーパスがティードにしっかり自分の願いを忘れないでねと念押しするところは
ホーパスの生に対する思いが強いというか、しっかりしているというかちゃっかりしているというか(^^::
トールヴァルドがホーパスに何を話したのかは気になるところですが、当分はそのあたりの話は出てこないので
いったん忘れてください(^^:: たぶんラスト近くまでは出てこないと思います。



今回のタイトル「それぞれの思い」。
亡くなったレオン、幽霊のホーパス、そして元の世界に戻ってきたアルマス。
それぞれの思いが交錯して今回のプロローグが完結しているので、そのままのタイトルにしました。



次回からはまた新しい展開が始まります。
新たなキャラも出てきます。今どのようなキャラにするか考えています。
展開はというとまだまっさらです(^^::
しかも来月はあまり祝日がない(中旬に連休があるだけ)ので、正直きついですね・・・・・。
どうなることやら。



今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回もよろしければお付き合いください。
次回もまたお楽しみに。