死の島 production notes


今回も短編ですが、いつもとは場所が違っております。
まずは本編をお読みいただき、ありがとうございました。
皆さん、ついてきていますでしょうか?
今回、ダークサイドモードで書いた短編となりますので、いつも場所のでは
サイトの趣旨と言うか、ジャンルが全く異なってしまうので、別の場所にしました。



今後、ダークサイドモードで書いた作品はこちらでアップします。
いつものサイトにリンクを貼りますので、そこからでしか今のところはこちらには入れません。
ブックマークしておけば直接入れますが、今度はいつ更新するのかは全く不明です。
ダークサイドモードというのは気まぐれなので(^^::



またこの裏話も、ここでは本編を読んでからでないと行けないようにしています。
ジャンル上、先にこちらを見てしまうと、本編を読む楽しみが失せてしまうので
こういう形をとっています。その辺はご理解ください。



前置きが長くなりましたが、今回の「死の島」についてお話をしたいと思います。
まずタイトルですが、話を書いている途中で仮タイトルで「死の島」と決めていて
変更することなく、そのままタイトルに決めました。
他のタイトルも少し考えてみたものの、あまりいいタイトルが浮かばなかったっていうものあります。



内容について話をする前に、今回なぜダークサイドモードが出て来たのかというと
2年前に今のような状況になり、同じ状況がずっと続いていますよね。
多少落ち着いてきた時期も何度かありましたけれど、減ってきたかと思えば、また大幅に増えたの繰り返し。
今は第5波がようやく落ち着いてきたかなというところですけれど、年末にはまた第6波が来るだろうと
思っています。



それはある意味仕方がないことかなと思っています。
感染が減れば皆さん、あ、もうそろそろいいかなと思って気が緩み始めるんです。
そうやって気が緩んで、楽しいことをやって、やって行くうちに気がついたらまたあっという間に感染が増えて
またやばい、我慢しなきゃ・・・・・・って自粛を始める。
ここ2年間、その繰り返しですよね?



私は2年間、ずっと旅行は行かず、外食も月に1度あるかないかで、普段の仕事は週によっては在宅だったり
会社に行ったりしてやってきました。
そして2年間、友達とはもうずっと会っていません。LINEやメール、電話のやりとりはやっていますが
もうそろそろ会いたいかなと思っているくらい、我慢の限界に来ています。



最近、ようやくワクチンを打ちましたが、そのワクチンも新たな変異株によって効きづらくなるんじゃないかって
いう報道もされており、ワクチンもどうなのかなあと思い始めています。



また外に出かけると毎回よく見るのが、マスクレスの人達。
外を歩いていると車の車内で、電車やバスの中、そしてあらゆる場所で必ず1人はマスクレスの人を見ます。
まあ、黙っていれば何も問題はないですけど、マスクレスの人が2人で大声で話して飛沫飛ばしてたりとか
見てると、「こいつら、後ろからナタか何かで突き刺して、亡き者にしてやろうか・・・・」って思うことがあります(^^::
特に車の中で4人くらい乗って、全員マスクレスでペチャクチャ話をしてるのを見ると、むかつきます。
この人達は、車の中では安全だって思ってるんでしょうかね?
愛知で問題になったフェスとあまり変わらないんじゃないかと思いますけど。



すみませんグチになってしまいましたが、この2年間によってだんだんとストレスが蓄積されていって
どこかで放出できるところはないだろうかって考えていたんですね。
それでマスクレスの人達を見ているうちに、自分の中でダークサイドな、もう1人の自分が出て来て
(まあ、ダークサイドな部分はかなり前から出てますが)
それなら、シリーズ物が落ち着いてきた頃に、ダークサイド的な短編を書いてみようじゃないかと思って始めてみたのが
このサイト・・・・・ってことです。要はストレス発散のために書いてると(^^::
そう思っていただいて構いませんが・・・・更新はあまりしないと思いますのでご容赦くださいね。



少しスッキリしたところで、今回の話をしようと思います。
この話を思いついたのは今年の1月です。お正月が明けた頃。
何があったのか、もう覚えていませんが・・・・おそらくこの頃は感染者が多かった時期じゃなかったかな?
それでウイルス感染によって人が次々と死んでいく話を思いついたんだと思います。
ただ、この頃はあくまでも短編、ショート・ショートで手短にするという方向でした。



今回書くにあたって、ショート・ショートで行こうと思って、プロットまで書きましたが
やっぱりそれだと味気なくてつまらないんです。
本編を書き始めた途端、これじゃつまらないだろうと思い始め、ショート・ショートはあきらめました。
やっぱりこの手のジャンルは、人が死んでいく過程を書かないと面白くないのです。
そして、どうやって死んだのか、どんな状態で死んでいるのかね・・・・・・。



ということで、プロットはほぼ全滅・・・・ではなかったですが、ほとんどが使えませんでした。
なので、本編を即興で書きながら、先のプロットを書いて行くということに。
まあ、今までもこの手法?でやってきたので、あまり苦労はしませんでしたが。
予定では2週間で終えるはずが、3週間?ということで遅れました。



いつもだと話の元になる音楽があるのですが、今回は特にこれといった曲はありません。
最初の頃は適当にいろいろ聴きながら書いていましたが、途中で気が散るようになり
最後の1週間は曲なしで書きました。
正直、どの曲も今回の話には当てはまらなかったというのもあります。
この手のジャンル・・・・と言っても、いろいろありますよね。
幽霊ものとか、殺人鬼が出てくるサスペンスものとか、ウイルス等のパニックものとか。
この話はどちらかといえば後者2つなので、幽霊ものの映画のサントラを聴いても全くダメなんですね。
曲があまりにもきれいすぎたりとか、逆に音が大きすぎるとか・・・・・・。
いつもだと曲から話を書いているのに、曲を使わず話を書くっていうのは自分でもめったにないなと
自分でびっくりしました。



あと苦労したのは、やっぱりどんな状態で死んでいるのかという表現の仕方ですね。
学生の頃、推理小説を書いていたのですが、その時の死体の表現っていうのは、ただ道路や床に横たわって
血を流して死んでいるっていう表現だけで(^^:: 済ませてしまっていました。
推理小説では死体は解剖シーンがあれば話は別ですが、なければあまり私の中では重要ではありませんでした。



ところが今回は島に上陸した10人のうち、9人と、さらにもう1人が死ぬんです(^^:: 合計10人。
さすがに10人を毎日、どうやって殺そうか、どんな最期にしようか、死体はどんな感じで・・・・・って
考えるのは気が重かったです(^^::
あと、登場人物のそれぞれのキャラクターについても、書くまではあまり考えてなかったのできつかったかな。
ただ、ハカセについてはなぜか最初から尾身さんをモデルにしようと思ってました。
どんなことが起こっても、終始冷静に落ち着いている。
でも自分の中で許せないことが起こったら、感情的になって表に出してしまう。
ハカセが少しでも尾身さんに似てるなと思っていただけたら、嬉しいです。
でも、テレビに出ている尾身さんは100%そのままの尾身さんを出しているとは思わないですが。



10人がどの順番で、どのように死んでいくのかっていうのは一番考えました。
プロットを考えた時点で、島を取材しようとするフリーカメラマンの男が最初に死ぬっていうのは
決まってました。どうして死んだのかは最後まで読んでいただいたのでもうお分かりですよね。
推理小説ではありふれているので、ここはもうある意味慣れっこです。
そしてハカセが島について残った9人に話をして、恐怖を植え付けるわけです。



中盤にサクラとカズミの姉妹が出てきますが、サクラがガラス張りの部屋で死ぬシーンは
本編を書いているうちに思いつきました。
数年前にある映画をテレビで偶然見ていて、似たようなシーンがあったんですね。
突然急変して、血を吐いて倒れるっていうシーンが頭のどこかに残っていて、あ、これをやってみようと
思って書きました。
ただ、このシーンを書きたいがために、どうやってここに持っていこうかっていうのが苦労しました。
ガラス張りの部屋で何が起こったのかは、あえて明確にはしていませんが、その方がいいじゃないですか。
薄気味が悪くて・・・・・・サクラが死んだ後でハカセがやって来て、ヒントらしいことは言っていますが
あとは読者の想像に任せるということにしました。
そしてこの後、カズミの自殺につながっていくことになります。



あとプロットを書く時点で決まっていたのが、ユリとノリユキが海でサメに襲われるシーン。
あえて本編ではサメとは書いていません。タダシもはっきりとサメを見ていないので。
これは映画「ジョーズ」のテーマ曲を聴いて、やってみようと思いましたが
そのままだとやっぱり面白くないし、2人が襲われるシーンを書くのもちょっとなと思っていたので
悪天候にしてサメか何か分からないものが2人を襲い、その瞬間を遠くからタダシが見てしまうという形にしました。
2人がいちゃいちゃしている後ろから何者かが襲うシーンはホラー映画では一番ありがちなパターンですよね。



そしてタダシが森で自殺をしようと森に入った時、松前の死体を発見するシーンですが
これについても本編を書いているうちに思いつきました。
死体の状態に疑問に思った方がいると思いますが、よく読んでいただければ分かります。
前日雨で、松前がその前に死んでいたら、血は雨で洗い流されて残っていませんが
血がついているということは・・・・・・もうお分かりですよね。
また襲ったであろう動物の足跡がくっきり残っているということからもお分かりだと思います。



崖まで来たタダシですが、崖から飛び降りて死んだ白骨死体の山を見て、結局自殺を思いとどまったタダシ。
ハカセから、残っているのはタダシしかいないと告げられ、次は自分の番だと恐怖に駆られます。



自分の番だと待っている間に時が過ぎ、最後にハカセが亡くなってしまいます。
完全に1人になったタダシに、島の真の目的が明かされ、次の船が来たところで終わっています。



この島は死を希望する人達が集まり、次々と死んでいく訳ですが、自分の希望通りには死なないんですね。
ウイルス、動物、事故によって次々と死んでいくわけです。
またこれを、ある国(またはある組織)が表向きには政策ですが、実は死を希望する人達を集めて
実験をしているのではないか・・・・とも匂わせる終わりにしています。
現在、ウイルスを意図的に作って、それをテロや戦争に使おうというのは国際法で禁じられていますが
果たして、それを守っている国はどれだけいるのでしょうか・・・・・・・。
今世界中を混乱に陥れているウイルスはどうなんでしょうか?
そう思うと、怖いですよね。あくまでも想像の域ですが。



最近の世界は閉塞感が漂っていて、何かとピリピリしていますね。
ワクチンや治療薬も開発されてきていますが、まだこの状況はしばらく続くと思っています。
生きていても、いつウイルスや病気、事故に巻き込まれるか分かりません。
それだけではなく、仕事や私生活のストレスで、生きづらさをも感じています。
まさしく、生きるのも地獄、死ぬのも地獄です。



とは言っても、始まりには必ず終わりがあります。
今の状況も必ず、終わりが来ます。
今は終わりがまだ見えませんが、きっと終わりが来ると信じています。



長丁場になりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回はいつになるか全く分かりません。
あまり期待はしないでお待ちください。